いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

【KMI-高千穂】自分の外側にある正解に自分を合わせる生き方は終わりで、必要なのは「自分が正解になる」という気概だ。

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神話と伝説の里・高千穂渓を経由して、イベントに登壇するために宮崎市に入った。イベント終了後は膨大な疲労感が押し寄せて、懇親会めいたものを断ってひとりになれる時間を確保した。そして、翌朝は青島の景色を眺めてから大分県に入り、苔の神宮寺奥の院の界隈をふらふらと散策したりしていた。


ここ数日間で出演したイベントの参加者の方々から、幾つかのメールが届いた。半数は怒りに満ち溢れた内容で、半数は強い賞賛の声が含まれていた。同じ内容でも、それを聞いていた人の反応は大きく二極化しているのが印象的で、参加費無料のイベントほど罵詈雑言も増えるのが不思議だった。


期待は自分自身に寄せるものであって、他人に寄せた瞬間に甘えになる。そう思わされる場面に幾度も遭遇した。誤解を恐れずに言えば、私は他人にアドバイスを与えたがる人間も、他人にアドバイスを求めたがる人間のことも、あまり得意ではない。自分の考えを持つことは立派なことだけれど、それを他人に押し付けた瞬間に暴力になる。最大の説得力は(言葉ではなく)生き様に宿ると思っている。


ドイツの哲学者であるショーペン・ハウエルは『読書とは、他人にものを考えてもらうことである。一日を多読に費やす勤勉な人間は、次第に自分でものを考える力を失っていく』と言っている。これは読書に限らず、テレビでもインターネットでも各種セミナーでも、同様のことが言える。自分の外側に正解を求めて様々な場所を彷徨しているうちに、自分自身を見失ってしまったら、元も子もない。


今回の宮崎でのイベントを最後に、しばらくはイベント出演の予定もない。全国各地で開催されるイベントに登壇して痛感したことは『土俵の違い』であり、多くの場合は「(どうすれば生きている実感を得られるかということが会話の主軸になることは皆無で)どうすれば有利に生きていけるか」というものばかりが話題にされる。私には、損得感情の先に生きている実感があるとは思えない。


私は答えを提示したいとは思わない。それよりも『問い』になりたいと思っている。多くの人たちが「こうあるべきだ」「こういうものだ」と思っているものに対して、根本的な問いを提示したいと思っている。私が口にしたいのは「私はこう生きる」という『自分自身の思想』であり、私が耳にしたいのは「お前はどう生きるのか」に対する『その人自身の思想』であり、其処には正解も不正解もない。


基本的な選択肢は「自分を出す」か「周囲に合わせるか」の二択しかない。私は前者を選びたい。「みんなと仲良くしなければいけない」とか「楽しまなければいけない」とか「空気を読まなければいけない」という同調圧力に屈すれば、簡単に人間は『(自分の意思を持たない)生きる屍』になってしまう。私は、たとえ軋轢が生まれることがあったとしても、生きている限りは生きていたいと思っている。


私は自分の言葉に嘘をつきたくない。自分の言葉に恥じない生き方をしたいと思っている。合理的な損得感情よりも好き嫌いという非合理的で人間的な反応の方を重要視したいし、どうすれば有利に生きることができるかということよりも、火の粉が全身に降りかかるとしても、どうすれば生きている実感を獲得できるのかを探求したい。完璧な準備が出来るまで縮こまって生きるより、未熟なら未熟なりに、未熟なままで自分を打ち出していく。そして、痛みを伴うとしても強烈な何かを獲得していきたい。

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自然の中を歩いていると、生命の力強さをまざまざと見せつけられる。圧倒的なスケールに触れると、自分の中にある『静かな何か』が共鳴する感覚を覚える。自然は無目的に生きようとしている。自分という人間も本来であれば自然の一部であり、与えられた肉体と精神を膨れ上がらせることなく狭い枠の中に押し込めて生きるのは、それこそ『生命に対する冒涜』なんじゃないだろうかとさえ思えてくる。

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人生は続く。

坂爪圭吾 KeigoSakatsume《ibaya》
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