いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

得たものを捨てよ。

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1月14日11時頃からロンドンで開催されるトークイベントに出演する。嫌な仕事をしている方々は全員仕事を辞めて借金をしてでもロンドンに来てほしい。これを書いている現在時刻は2018年12月31日14時41分。完膚なきまでの年の瀬であり、昔、日本では「年が明けたら借金はチャラ」という徳政令があったと聞く。夜が明けたら新年だ。宵越しの金を持たない。同じように「年越しの金を持たない」ことを粋と感じるあなたは、是非、日本からの往復航空券を予約してしまってほしい。

 

 

先のことを考え過ぎると死ぬ。先のことを考えているいま、いま、この瞬間は間違いなく生きている。あるのはこの瞬間だけ。刹那主義だと揶揄されようが、人間を根底から支えるものは「美しい記憶」や「楽しかった記憶」や「人生は捨てたものではないと思えた記憶」だと思う。生きていれば、あの頃のような喜びにもう一度触れることができるかもしれないという可能性は、生きる希望になる。いまいる場所や現在の自分に納得がいないのであれば、動き出すことが一番。それも、いまいる場所から一番遠い場所に。現在の自分が、一番やらなそうなことをやる未来に。

 

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無駄こそジョイ。

2018年は「ごちゃまぜの家をハワイに!」ということでハワイに4回足を運んだ。赤貧の身としてはよくやったと思う。ハワイ島で一瞬自由に使わせてもらえる土地を獲得したものの、数日後、キラウェア火山が歴史的な大噴火をかまして溶岩と一緒に夢も流れた。破壊と再生にふさわしいハワイ島ならではの出来事だね、ということで気持ちを切り替えて日本国内にもうひとつごちゃまぜの家を、などと思っていたら長野県大町市で自由に使わせていただける土地と巡り合った。北アルプスを目の前に望む広大な森を『INN THE FOREST』と名付けて簡易宿泊施設を自作し、敷地内に手作りの『森ジム』を開設した。完成度は0.2%程度で、改善の余地しかない前途有望な場所になるのだが、冬は寒過ぎるために現在は足が遠のいている。

 

横浜のごちゃまぜの家は、9月頃に諸事情が爆発をして経済的困窮に陥り、私は全国各地を「我々を助けてくださいツアー」で巡業した。そこで奇跡的な出会いを果たし、みなさまの援助もあってごちゃまぜの家は九死に一生を得た。4度目のハワイでは、徒歩でオアフ島を周遊していたら強盗から拳銃を突きつけられて所持金を全て強奪された。拳銃を目にしたのは生まれてはじめての体験であり、私は『死』を強烈に意識した。死を意識することで生は充溢をする。振り返って見ると、人生は「窮地に陥った時ほど面白くなる」傾向を帯びることがわかり、私は、自分を窮地に追い込ませない限り人生はなにもおこらないという偏った思考をするようになった。自分を守るから弱くなる。自分を投げ出すからこそ生まれる物語がある。

 

12月には金も家も仕事もロスしたUTMさんがごちゃまぜの家の離れの離れにテントを張って暮らしはじめた。ごちゃまぜの家に遊びに来てくれた広島県福山市在住の男性から急遽モバイルハウス制作資金の援助を受け、昨夜、UTMさんは無事に小屋を完成させた。UTMさんの特徴は、決して趣味的なものとして野営生活や小屋の建設をしている訳ではない点だ。彼の営みには「彼の人生」がまるごとのっかっている。これがなければ彼は他に生きていく道がない。そういう、切実な状態に置かれている人間からドラマは生まれやすい。彼が他にも家があって貯金も大量にあったとしたら、彼に手助けをする人間はこれほど多くはなかっただろう。彼は、彼自身なにももっていないからこそ周囲の援助を得ることができた。なにかがあったからではなく『なにもなかった』からこそ、ドラマティックな開墾を呼び寄せたのだ。

 

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わたり文庫『オールド・テロリスト』

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今回のわたり文庫無料郵送の一冊は、村上龍著作『オールド・テロリスト』です。作中に出てきたこの言葉を、私は、これからも忘れることができないように思う。「文学者や芸術家の役割は、そんなものではない。革命を抜きにすれば、社会などに関わるべきではない。ましてや、人々の幸福に寄与する?社会を幸福なものにする?社会に貢献する?ふざけてはいけない。連中の仕事は、精神の自由度を拡大させ、社会に蔓延する嘘を暴くこと、それに尽きる」。ご希望される方は何かしらの方法で坂爪圭吾までご連絡ください。御当選(?)された方には70万時間以内に折り返しご連絡いたします。

 

※※※ こちらの本は、長野県にわたりました ※※※

 

おれたちは精一杯面白く生き、ああ、面白かったと言って死ぬんだ。

村上龍『オールド・テロリスト』【文春文庫】

 

得たものを捨てよ。

ごちゃまぜの家に遊びに来てくれた女性から50ドル(シンガポールドル)を譲り受けた。来週の今頃はタイにいて、再来週の今頃はロンドンにいる。ふと、旅行代理人というサービスを思いついた。坂爪圭吾が、あなたの代わりにあなたが行きたい場所に足を運ぶ。そして、写真や動画を(LINEなどを通じて)あなたに届ける。あなたは其処にいながらにして海外の風を感じ、私は、自分のあてもない旅路にちょっとした意味や価値を付加できる。このような『分身旅行』という使い魔的な提案に需要などあるのだろうか。私のスケジュールは下記で公開している。勿論、現地で実際に合流をすることも可能だ。誰かに、私の有効な活用法を見出してほしい。

 

1月14日ロンドン市内 お昼ぐらいから...確定してます!ご興味のある方は時間空けておいてくださいませ!年明けに募集開始しますよんドキドキ
 
ワタクシ 幼い頃から人生というのは空っぽの空間に色々積み込んで持ち物を増やしていくのが正しい生き方だと思って生きていました...学歴、キャリア、お金、家族、子供、車などなどね...
気がついたらワタクシ 全部それらを手に入れてしまったけどね.....それが幸せなんだろうか??って疑問を抱いてしまった訳です....
 
そんな時に真逆の生き方をしている坂爪圭吾さんという人の存在を知って大衝撃を受けてしまった訳ですよ... この人何にも持ってないけど...
なんなんだ!
真っ当な事言ってるよこの人!!って...滝汗滝汗滝汗滝汗

ameblo.jp

 

何かを手放す瞬間は怖い。私は大学を退学しているが、退学届けを出した瞬間に「俺は学歴がなくなるわけだから、学歴の関係ない生き方をしなきゃな」と思った。20歳の頃だった。特段これをやりたいと思えるものがあった訳ではないから、数多のバイトを遍歴しながら自分のやりたいことを探した。どれもうだつのあがらないものだったが、幸か不幸か、私は「ホームをレスする」ことによって謎のブレイクスルーを果たした。過去の私は、生きるためには何かを付け足す必要があると思っていた。特別な技術。特別な才能。特別な環境。しかし、結果的に私は「なにかを得ることではなく、なにかを減らすこと」によっていまの生き方にいたった。

 

note.mu

 

全部はベストなタイミングで起きているから大丈夫だよ。なんてこったい!みたいなことでも、過ぎてみたら「逆によかった」って思えるから。冒険に出る前は誰だって怖い。お金がなくなるとか、もう元には戻れないだとか、そういうことを考えてしまう。でも、実際、冒険に出ても出なくてもお金はなくなるし、人間は老いるし、誰もが『取り返しのつかない日々』を生きている。あるのはこの瞬間だけ。捨てるという行為の凄まじいところは、いま、この瞬間にできてしまうことだ。得るためには準備がいる。しかし、捨てることならばこの瞬間にできる。俺たちは、いつでも、ゾクゾクする日々を過ごすことができる。昨日、一通のメールが届いた。共に生きるということの意味が、自分にはとても心地良いものだった。全部はベストなタイミングで出来ているならば、どう転んでも大丈夫なのだ。そう思った。

 

坂爪さーん、大好きです。

人は好きな人、大切な人と同じときに存在したいがために生きているのではないかと思っています。
一緒に過ごしたいというのではなく、同じときに存在したい。
その人が存在していると思うだけで嬉しいですよ。存在してくれてありがとうなんですよね。

来年も同じ空の下、
どこかで元気に生きていてくださいね。

よいお年を😄

 

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人生は続く。

 

坂爪圭吾 KeigoSakatsume
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