いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

成功した人間になろうとするな。価値のある人間になろうとせよ。

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千葉県在住の方から「会いたいです!」というご連絡をいただき、千葉に向かう。激烈に美味しい中華料理をご馳走していただいたあと、ご自宅に招待をしていただき、非常にハイソサエティな一軒家の一室で『アロママッサージ』なるものを施していただく。あらゆる依頼になんでも無償でお応えします!と銘打ってはじめた鉄砲玉48の活動になるものの、坂爪圭吾の場合、してあげるどころか「してもらうばっかり」な日々に大変恐縮をしております(千葉県のM様、非常にお世話になりました!!)。

 

 

雪がやばいから早めに帰ろう、などと思っていたタイミングで「渋谷で炊き出しをするので来てください!」と、鉄砲玉48の新メンバー嘉向徹の身体ありがとうさんから連絡が届く。嘉向徹の身体ありがとうさんと稲村彰人さんは、いただいたお米をフローさせるためにハチ公前でおかゆを振る舞う手筈を(自主的に)整えていた。千葉を出る。大雪で遅延をする電車を乗りついでどうにかこうにか渋谷に到着をする。「どこでやっているのだろう」と思いながらハチ公界隈をさまよっていたら、冒頭の写真にあるような景色を目撃した。あの瞬間は笑った。稲村彰人さんが「FREEおかゆ」の看板(?)を抱えながら、大勢の通行人に囲まれた状態で『おかゆ』を食べていたのだ。

 

ibaya.hatenablog.com

 

徳は急げ。 

こういうことを絶対にやらなそうな稲村彰人さんが、あの、マクドナルドでポテトを注文するだけでも身体中がこわばって「ああ…ダメだ…」と踵を返し続けていた稲村彰人さんが、渋谷駅のど真ん中で、これだけの人混みにまみれながら「おかゆいかがですか?おかゆをたくさんご用意しています」などと通行人の方々に笑顔で声をかけていた。この場面は衝撃的だった。笑えたし、泣けた。嘉向徹の身体ありがとうさんも「あきと、こっち向いて!」とか「猫背になっているからもっと胸を張って!」とか「土鍋の蓋を開けて!」などとアドバイスを飛ばしつつ、写真や動画で現場の模様を刻んでいた。

 

実際に稲村彰人さんにお会いしたことのない方は「なにをさかつめはこれだけのことでこんなにも大仰に・・・」などと思われるかもしれない。が、これは個人的に半端なく感動的な出来事だったもので、こうしてブログ記事にしないではいられない。くるりの曲に「思い切り泣いたり笑ったりしようぜ」的な歌詞の曲があったように記憶をしているのだけれど、それが達成されたような強い感慨を覚えた。おかゆを配り終え、寒さで骨髄を震わせながら車(ごちゃまぜの家には、善意ある方から「自由に使ってください」と貸していただいている車【ヴィッツ】がある)を停めた駐車場に戻る。1日の感想を語る。大変だけど面白かったねと笑う。嘉向徹の身体ありがとうさんが、写真を眺めながら笑っている。笑っている嘉向徹の身体ありがとうさんを眺めながら、さかつめも稲村も笑う。1日をねぎらうように、安室奈美恵さんの名曲が流れる。

 

粥 CELEBRATE?(作詞・嘉向徹の身体ありがとう)

粥 CELEBRATE? 粥 KISS ME TONIGHT?

We will rice long long time

雪降ったから渋谷駅でおかゆつくるよね

 

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粥 CELEBRATE? 粥 KISS ME TONIGHT?

We will rice long long time

貰い米だね 今夜からは君にあげるよね

 

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儚く・・・儚く・・・風に吹かれて消えてゆくコンロの火を

着け直し消えて着けて また吹き消えて

 

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寒かった霜焼けしたでも 湯気が素晴らしい

お粥ができた 土鍋で炊いた ガスボンベも2個目取り替えて

 

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ふと見上げた ハチが笑った 見ててくれるよね

 

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【4th「背水のジントニック」/TPD48】

 

稲村彰人さんが移動中の車内【帰り道】で涙した保科亮太さんのブログ記事。

ojohakusyo.hatenablog.com

 

わたり文庫『代表的日本人』

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今回のわたり文庫無料郵送の一冊は、内村鑑三著作『代表的日本人』です。岩波文庫の中では、この「代表的日本人」と「忘れられた日本人(とりわけ、この本のなかにある「土佐源氏」という話が大好き)」の二冊がとりわけ大好物です。こちらの本は過去に12回くらい読み直しているのですが、読み直すたびに「ああ、俺も徳を重ねるような生き方をしなくちゃな」的な感覚になって背筋がピンッ!と伸びます。この感覚を、わたしは、なんだかとっても気に入っているので是非みなさまにも読んでいただけましたらうれしいです。こちらの本をご希望される方は、何かしらの方法で坂爪圭吾までご連絡ください。御当選(?)された方には70万時間以内に折り返しご連絡いたします。

 

※※※ こちらの本は、岩手県にわたりました ※※※

 

人はだれでも悪名を嫌い、名声を好む。小善が積もらなければ名はあらわれないが、小人は小善のことを考えない。だが君子は、日々自分に訪れる小善をゆるがせにしない。大善は少なく小善は多い。大善は名声をもたらすが小善は徳をもたらす。世の人は、名を好むために大善を求める。しかしながら名のためになされるならば、いかなる大善も小さくなる。君子は多くの小善から徳をもたらす。実に徳にまさる善事はない。徳はあらゆる大善の源である。(「4・中江藤樹」の言葉より引用)

 

内村鑑三『代表的日本人』【岩波文庫

 

成功した人間になろうとするのではなく、価値のある人間になろうとせよ。

車で渋谷から横浜に戻る途中、雪で身動きがとれなくなっている車を見つける。それまで「やっぱり徳を重ねる生き方をしたいよね〜!」みたいなことを話していたので、そんなことを話していた手前我々も車を停めて困っている車に歩み寄る。一応、坂爪も稲村も保科も嘉向も雪国【新潟県】育ちなので、それなりに雪には慣れている。「後ろから車を押すだけでも結構変わると思いますので、もしよかったらぼくたちが車を押すのでハンドルを握っていただいてもいいですか?」と声をかける。結果、無事に車は雪を脱出した。基本的にめちゃくちゃな生き方しかできていない今回の人生、このような形で「ああ、いま、自分は誰かの役に立つことができたのだ」と思える瞬間に宿るきらめきは大きい。感慨にひたりながら車に戻ったタイミングで、一通のメールが届いた。

 

坂爪さん、初めまして!
東京都在住の◯◯◯◯◯と申します。

 

いつもブログとツイッターを拝読しています。


坂爪さんの文章は、生きるということの原点を思い出させてくれる言葉に満ちていて、いつも新鮮な刺激を頂いています。
今回は、22日のツイキャスを拝聴して、勇気を出して初めて連絡させて頂きました。

 

鉄砲玉48の「ライスワーク」について知り、坂爪さんたちのフローの流れに私も巻き込んで頂けたら、これからの人生に漕ぎ出すパワーを分けて頂ける気がして、依頼をしてみようと思いました!


私のチーム鉄砲玉48への依頼は、私の誕生日と病気の治癒を一緒に祝って頂きたい、というものです。

 

私は商社で海外との貿易の仕事をしていたのですが、1年前の2月11日に過労から重度の鬱病を発症して倒れ、仕事をクビになってしまいました。
頼れる実家もなかったため、東京で1人、煉瓦を一つ一つ積み上げるように療養生活を送ってきました。

 

そして、1年近くかかってしまいましたが、この度、遂にほぼ寛解に至ることができました!

 

これから新しく職探しをして再び働き始める予定なのですが、その前に一つの区切りとして、自分の寛解をお祝いしたいと思いました。
困難な状況を1人で克服した自分を誉めて、寛解を祝って、ブランニューな人生に漕ぎ出す自分を祝福したいのです。
ちなみに2月12日は私の33才の誕生日なので、ついでにそっちも祝いたいと思っております!


坂爪さん、私の寛解を一緒に祝って頂けませんか?
もし、お祝いのハグと「よくがんばったね」という言葉をかけて頂けたら、私にとってこれ以上嬉しいプレゼントはありません!

 

そして、図々しいお願いなのですが、もし「ライスワーク」のお米を少し分けて頂けたら、生活的にも助かるので大変嬉しいです。療養生活で貯金を切り崩してしまったので…。

 

それに、純粋に食糧としてお米を頂けたら嬉しいなぁという気持ちもありますが、坂爪さんたちの活動に集まってきた「善意」というかポジティブなエネルギーのようなものに触れられそうな気がして、そちらの方にもとても惹かれています。想像しただけで気持ちが温かくなる活動ですね。


お会いできるのであれば、場所は東京近郊でしたらどこでも大丈夫です。
時間についても、現在は働いていないのでかなり自由がききます!
坂爪さんのご都合のよい日時と場所を指定して頂ければ、お店は私が押さえさせて頂きますが、ご都合いかがでしょうか?

 

つまらない依頼で恐縮なのですが、ご検討頂けましたら幸甚です。
どうぞよろしくお願いします!

 

◯◯◯◯◯

 

メールを読んで「よっしゃー!」と思った。鉄砲玉48の真骨頂を見た気がした。このような方にこそお米をお届けさせていただきたかったのだとよろこびにあふれた。そして「偉大なる平凡」という言葉を思い出した。世間では、金があるとか、名声があるとか、なにか大きなことを成し遂げたひとだけを礼賛するような向きがあるけれど、このようなメールを届けてくれた方のように「自分が置かれている状況と真摯に向き合い、誰が見ていてもいなくても、自分なりのベストを叩き出している」経験をしたひとが得る徳のようなものは、本当に大きなものだと思った。大善は名声をもたらすが、小善は徳をもたらす。なにか大きなことを成し遂げたひとだけではなく「人目につかない偉業をこっそりと成し遂げているひと」に対する尊敬や敬意を、忘れたくないなあと思う。 

 

https://twitter.com/KeigoSakatsume/status/955592726296150016

 

 

https://www.instagram.com/p/BeQRkJBjrR4/

鉄砲玉48の頑張り。。

 

人生は続く。

 

坂爪圭吾 KeigoSakatsume
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE http://urx2.nu/xkMu  

 

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