【実践最強】どんどん痛い目に遭え、そして逞しく成長しろ。
最後の食料である玄米と味噌も底をついたので、小麦粉に水を混ぜてうどんを作った。我ながらナイスアイデアだと思った(ほんとうは全粒粉を混ぜたりしてみたい)ものの、ビニール袋に詰めたうどん生地を足で踏みながら「チクショー!チクショー!」と叫び出していた私は、こころの病気なのかもしれない。
昨日から、野暮用で東京にいる。金がないときは身体を鍛えることがベストだと直感的に思い立ち、半ば強制的に身体を動かさざるを得ない状況を作り出すため、震えながらも「ええいままよ!」と下記のイベントを企画した。精神の都合で中断をする可能性もありますが、ピン!と来た方はどなたでもお気軽にご連絡ください。
「ないのに元気!」が面白い。
昨夜、自身のフェイスブックから「野暮用で東京にいるのですが、エコノミックな理由で徒歩で移動をしています。時間のある方や、ちょうど良いタイミングで食べきれない量のおむすびを持っていたという方がおりましたら、どなたでもお気軽にご連絡ください!!」という投稿をした。結果的に「新宿から神楽坂経由で大塚駅まで3時間歩き、大塚駅前にある定食屋さんで(神楽坂で合流をしたN様から)ヒレカツ定食をご馳走してもらう」という、感動的なフィナーレを迎えることができた。
道中、夜道を歩きながら話した時間が楽しかった。今世の私のテーマは「ないのに元気!」で、豊かは豊かでも「豊かな会社経営者」と「豊かな無職」の二人がいた場合、私の興味が注がれるのは後者になる。あるから元気!では、なんというか、当たり前のことになってしまう(場合によっては、嫉妬や憎しみの対象になってしまう)。ないのに元気!なひと【愚者】の存在は、大袈裟な言葉で言えばある種の希望になるのではないだろうか、などと思うことがある。
私の好きなおにぎりの具材はイクラで、こういうことはちゃんと口に出していった方がいいと瞬間的に思い立った私は、フェイスブックで投稿をする際に「好きな具材はイクラです!」と書いた。すると、新潟県は村上市にご実家がある女性から「この時期になると、実家の父がアホみたいに鮭を釣り上げているので、熱海にいらっしゃるタイミングでイクラ送りますね」という神がかり的な連絡をいただき、私はよろこびに慟哭した。欲しいものはちゃんと口に出した方がいいという箴言(?)は、真実なのだと思った。
兄弟姉妹が多いひとほど死なない。
先日、江ノ島近くの喫茶店で音声配信の収録をした。テーマは「サードファミリー【第三の家族】」ということで、これからの家族のあり方をテーマに(ラムピリカ店主のちあきさんと共に)雑談を交わした。ちあきさんは、小学6年生の女子と小学4年生の女子のふたりのこどもがいるシングルマザーで、先月は私と一緒に約2週間の欧州旅行の旅に出た。その際、こどもたちは「みんなで子育て」ということで、一緒に旅に出るのではなく「完全放任主義で(言い換えるならば『全幅の信頼感』と共に)友達などに任せまくる」という作戦を選んだ。
【音声配信のリンク先】【サードファミリー】坂爪圭吾の「ポンポンがパンパン!」 - TwitCasting
結果的にこの作戦は大成功し、こどもたちは様々な大人に出会い、おとなたちも(普段はなかなか接することのない)小学生との時間に斬新なインスピレーションを獲得することができたという、非常に素晴らしい展開を迎えた。家族の問題は家族内だけで解決をしがちになってしまうものの、家族を増やす(家族の意味を拡張する)ことにより、もしかしたら解決する問題はたくさんあるのかもしれないということを思った。この時期のあれこれは、こどもたちとメインで一緒に過ごしたちーちゃんのブログ記事に詳しいので、よろしければご覧ください(ちーちゃんの文才は秀逸!!!!!)
極論、自分がもしもの状況に置かれたとしても、助けてくれるひとがいれば人間は死なない。家のない生活を2年間ほど続けて感じた最大の感想は「兄弟姉妹が多いひとほどセーフティ!」ということで、逆に言えば、自分の力でどれだけ多くのものを溜め込んだとしても、それがなくなってしまえば一気に死の淵に立たされてしまう。大切なものは『他者との関係性』であり、安定した職業につくことや、多額の貯蓄を得ること以上に「どれだけ地球上に兄弟姉妹を増やすか【どれだけ他者と深い結びつきを感じることができるか】」ということ、大袈裟な言葉で言えば『相互的な慈愛の精神』が、21世紀の肝になるのではないだろうか。
『空海の思想について』
今回の「わたり文庫無料郵送の一冊」は、梅原猛著作『空海の思想について』です。私は、この空海さまから「熱海【自分の殻】にばっかりこもっていないで、もっと世俗にもまれてこい!悟った風な顔をするな!どんどん痛い目にあえ、そして逞しく成長しろ!」と言われているような気がして、与える喜びを与える喜びツアーの開催に踏み切ることができました。ご希望される方は、何かしらの方法で坂爪圭吾までご連絡ください。御当選(?)された方には、70万時間以内に折り返しご連絡をいたします。
※※※ こちらの本は、富山県にわたりました ※※※
人里から離れ、清浄なる悟りを楽しむ仏弟子たちよ、汝は己の清浄さ、己の悟りを否定し、もう一度人間のもとに、世俗のもとに帰らねばならないのではないか。まさに龍樹らによって起された大乗仏教の思想は、このような伝統仏教の世俗否定性にたいする批判から起った。(中略)いわば、龍樹は仏教者にたいへんむつかしい実践を命じるのだ。
人間は、いつも、とらわれの世界に住んでいる。自己にとらわれ、他者にとらわれ、小さな世界にとらわれているので、自由をえない。自由をえないから、本当に楽しくない。そういうとらわれの世界から自分を解き放ち、自己の生命がそういう根本的なものと一体となることによって、人間は限りなく自由になり、そして限りなく楽しくなる。
密教では無我を言わない。無我のかわりに大我をいう。無欲を説かず、無欲のかわりに大欲を説く。ここが、密教と他の多くの仏教宗派、たとえば禅とちがっているところである。禅では否定の契機が強いのにたいし、密教では肯定の契機が強い。人間ばかりか、一切の存在するもの、誰が、我がなく、欲がないことがあろうか。しかも、我と欲は、人間存在の根源であるとともに、あらゆる人間的闘争と妄想の根拠でもある。この我と欲を脱却せよ、禅は、そのために、無我、無欲を説く。しかし果して、人間は無我無欲になれるか。無我になれ、無欲になれとは、人間に死を命じることではないとしたら、いたずらに、人間のエネルギーを枯渇せしめることになりはしないか。
密教は、何よりも、強烈な生命力を説く仏教である。それは永遠に否定の深淵に人間をおきざりにすることを好まない。もう一度人間に、生命の歓喜の歌を歌わせねばならぬ。禅も、もとより、単なる否定に立ちとどまるものではない。しかし、密教の立場からいえば、その道は、まだ、真の肯定に達していない。汝は、何故に、墨染の衣に身をつつみ、苦行者のごとき、悲しい面持をするや。
密教哲学の魅力を、著者は次のように説く。「『世界というものはすばらしい。それは無限の宝を宿している。人はまだよくこの無限の宝を見つけることが出来ない。無限の宝というものは、何よりも、お前自身の中にある。汝自身の中にある、世界の無限の宝を開拓せよ』。そういう世界肯定の思想が密教の思想にあると私は思う。私が真言密教に強く魅かれ、現在も魅かれているのは、そういう思想である」と。ー 梅原猛『空海の思想について』【講談社学術文庫】
【参考HP】わたり食堂・わたり文庫
どんどん痛い目に遭え、そして逞しく成長しろ。
このブログ記事を書き終えたら目黒駅を出発して、神田駅に向かう。こころある方から「ランチに美味しいお寿司をご一緒しましょう!」というご連絡をいただき、私は、よろこびに溢れながら神田駅までの2時間強を歩き始めることになる。空海さまの言葉を引用したあとに、こういう文章を書いていると「自分は世俗にまみれたゴミ人間だ!」みたいな気持ちにもなるけれど、お寿司が食べられることはほんとうに嬉しい。
歩けば歩くほど、不思議なことに元気になる。そして、歩きながらいろいろなことを考える。時には、何が人間を苦しめているのだろうかとか、何が人間から自由や勇気や前を向くための力を奪うのだろうかとか、そういうことを考える。私の考えでは、多分、人間を殺すものは、職を失うことでもなければ金を失うことでもなく、飢えることでもなければひとりきりになることでもない、最大の要因は、それらに対する『恐怖心』ではないだろうか、ということを思う。
恐怖心は人間の精神を萎縮させ、想像力を破壊し、分離感を築き、世界に立ち向かう勇気を剥奪する。しかし、恐怖というものは「まだ実際には起きていないことを、積極的に先回りすることで勝手に傷つき怯みまくること」でもあり、多分、ある種の幻想に過ぎないのだと思う。空海さまは「とらわれの世界から自分を解き放ち、自己の生命がそういう根本的なものと一体になることによって、人間は限りなく自由になり、そして限りなく楽しくなる」と言い、聖書の中には「おそれるな」という意味の言葉が365回(!)出てくるのだと聞いた。恐怖心によってこの瞬間を犠牲にしてしまうことは、とても悲しい出来事だ。難しい場合もあるけれど、『こうなりたくない!』と思う不安や恐れをベースに動くのではなく、『こうしていきたい!』と思う希望やよろこびをベースに、歩き続けて行きたいのだと思う。
自分の力で「どうにかしなきゃ!」と肩肘を張ってしまうこともあるけれど、人生の大半は「【自分の力を超えた所で】どうにかなってしまう」ものだと思う。日々を信頼して身を委ねていけば、きっと、世界は幾つもの輝きに溢れた瞬間を見せてくれる。 pic.twitter.com/FIXy3OAUc3
— 坂爪圭吾 (@KeigoSakatsume) 2016年9月7日
人生は続く。
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坂爪圭吾 KeigoSakatsume
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