いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

【いばや会議】「センスのある損」の尋常ならざる実例。ー 死ぬまで騙されていたい嘘をつくこと。

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いばやの鉄砲玉でお馴染みの保科亮太さん(通称ほっしー)と、いばや会議を行いました。



1・「センスのある損」の尋常ならざる実例。

坂爪「うなあああああ!!!」

ほっしー「けいごさん!!!」

坂爪「奇跡が起きた…!!!」

ほっしー「どうしたんですか!」

坂爪「あのね、この前のブログで『センスのある損をする奴が新しい』みたいな記事を書いたんだけどね…!!」

ほっしー「あれ、凄いわかります」

坂爪「おお!まじか!ありがとう!でね、でね、それを読んでくれた男性から一通のメールが届いたんだけどね、なんていうかもうそれが半端なくて半端なくて半端なくて!!!(さだまさしの『償い』風に)」

ほっしー「どうしたんですか!」

坂爪「メールの内容を要約すると…」

ほっしー「はい…(ゴクリ)」

坂爪「男性曰く『僕も何か《センスのある損》に関して出来ることはないかと考えていたのですが、自分の車を坂爪さんに自由に乗っていただくのはどうかなと思いました。一週間でも、一ヶ月でも、半年でもかまいません。それで日本全国を巡られてもいいですし、好きなだけ乗り回していただいて結構です。僕が乗るよりも、坂爪さんに乗っていただいた方が《結果的にとんでもないわっしょい状態になる》んじゃないかなと思ったのです』って!」

ほっしー「おおー!」

坂爪「でね…やばいのはここからでね…」


2・「センスのある損」の尋常ならざる展開。

坂爪「メールの文中に『クルマは、リンク先の黒いゴキブリみたいなやつです』って書いてあったのね…」

ほっしー「はい…(ゴクリ)」

坂爪「でね、そのリンク先に飛んだらね…」

ほっしー「はい…(ゴクリ)」

坂爪「そのクルマの正体がわかったんだけどね…」

ほっしー「はい…(ゴクリ)」

坂爪「それがね…」

ほっしー「はい…(ゴクリ)」

坂爪「なんとね…」

ほっしー「はい…(ゴクリ)」

坂爪「これだったのよーーー!!!!!」

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ドーン!

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ドーン!

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ドーン!

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ドーン!

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ドーン!

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坂爪「オープンキャーーーー!!!!」

ほっしー「まじっすかーーー!!!!」

坂爪「まじっすよーーーーー!!!!」

ほっしー「まじっすかーーー!!!!」

坂爪「まじっすよーーーーー!!!!」

ほっしー「まじっすかーーー!!!!」

坂爪「まじっすよーーーーー!!!!」

ほっしー「まじっすかーーー!!!!」

坂爪「まじっすよーーーーー!!!!」

ほっしー「これぞわっしょい状態!!」

坂爪「まじでもう半端ないことになった!」

ほっしー「これは半端ないですね!」

坂爪「まじでもう半端ないことになった!」

ほっしー「これは半端ないですね!」

坂爪「まじでもう半端ないことになった!」

ほっしー「半端ナス…!」

坂爪「半端ナス…!」

ほっしー「半端ナス…!」

坂爪「俺の頭の中でL'Arc-en-Cielの『DRIVER'S HIGH』が流れたもんね…」

ほっしー「半端ナス…!」

坂爪「その男性の方も『楽なクルマじゃないですが、楽しいクルマだと思います。僕は、このクルマが大好きなんです。なので、坂爪さんに自由に乗り回していただいて、それを通じて、なにかおもしろいことが起きれば、なんかもっと楽しいかな、と思ってって書いてくれていたんだけどね」

ほっしー「この男性はセンスありすぎですね…」

坂爪「この次元か!と!この次元の楽しさか、と!

ほっしー「半端ナス…!🍆」

3・「センスのある損」は周囲の人間のテンションもあげる。

坂爪「でね、俺も物凄いびっくりしちゃって、自分に起こっていることが意味不明過ぎて面白くて笑えてきちゃって(そして心の底から強烈なうれしさがこみ上げてきて)、いばやの関係者の皆様に思わずメールをしちゃったんだけどね…」

ほっしー「それはそうなりますよね」

坂爪「そしたらね、みんなも俺と同じテンションで『まじかよ!』って喜んでくれて、一時的なわっしょい状態がいばや関係者の中で巻き起こったのね」

ほっしー「それはそうなりますよね」

坂爪「でね、思ったの。『センスのある損は周囲の人間のテンションもあげる』って。センスのある損は、それに触れたみんなをなんだか幸せにさせちゃう力があるんだよ」

ほっしー「なるほどー!」

坂爪「まじであがった!」

ほっしー「確かに、ぼくもいま嬉しいです…」

坂爪「まじであがった!」

ほっしー「はい…!」

坂爪「多分、これがMAYUの言うところの『やばいことをやっていれば、それを面白がってくれるやばいひとたちが現れて、化学反応が起きて、結果とんでもないわっしょい状態になる』の『わっしょい状態』なんだろうなって思ったんだけどね」

ほっしー「まさに、ですね」

坂爪「これはお祭り騒ぎですよ…!」

ほっしー「これはお祭り騒ぎですね…!」

4・「センスのある損」は第三者を幸福にする。

坂爪「でね、俺自身も『センスのある損』ってなんなんだろうって凄い考えているんだけど、センスのあるなしは『第三者までも幸福の道連れにする』みたいな指標軸(?)があるような気がして」

ほっしー「はい」

坂爪「たとえば、男性が『ゴキブリ号(仮名)をどうぞ』って言ってくれて、それだけで(俺だけじゃなくて)俺の周りのひとまで一緒にわっしょい状態になって、(まだ実際にゴキブリ号を借りるかどうかはわからないけれど)もしもゴキブリ号に俺が乗ったら、それを見た人も『坂爪まじでゴキブリ号に乗ってやがる!家ないのに!』みたいな感じになって、それを見た人も一緒にわっしょい状態になるというか」

ほっしー「はい」

坂爪「普通だったら、絶対にゴキブリ号になんて乗れないでしょ、でも、こうして『実際にゴキブリ号を使わせてくださる方』の登場により、この世界全体に『もしかしたら自分もゴキブリ号に乗れるかもしれない可能性』のようなものがもやもやーっと発生して、それがわっしょい状態のもとになるというか」

ほっしー「はい」

坂爪「多分、わっしょい状態の素晴らしさっていうのは『生きていれば、こういう意味不明な現象起きることもあるのだ』っていうことを、実際に目の前で体感させてくれることにあると思うんだ

ほっしー「なるほど」

坂爪「生きていれば『漫画の中の話みたいな、意味不明な、それでいて物凄く素晴らしくて思わず笑ってしまうようなことが、人生には稀に起こることがある』みたいな…」

ほっしー「はい」

坂爪「これって『生きる希望』そのものだな、って

ほっしー「そうですね」

坂爪「ねえ…(遠い目)」

ほっしー「ゴキブリ号のオーナーでもある男性の『(尋常ならざる)気前の良さ』もありますね」

坂爪「確かに!気前の良さは物凄いある!」

ほっしー「江戸時代で言うところの『粋』のような」

坂爪「粋とは、非常に良い言葉だね…(遠い目)」

5・やばいのは「いばや」じゃなくて、いばやに関わるひとたち。

坂爪「俺ね、この前も滋賀県在住の家族のご自宅や岡山県の山奥にある民宿に宿泊させてもらったり、手作りのカレーとかサラダとかチーズとかエビとか豪華な食事を大量にご馳走してもらって、昼間も『普段はこんな場所にはいかないでしょう?』って京都駅にある高級ホテルのラウンジで紅茶をご馳走してもらったり、11日からは『航空代は負担するのでバリに来ませんか?』って言ってくださるひともあらわれてくれたり、とてもじゃないけど『自分ひとりでは到底味わえないレベルの多幸感をもらっているんだけどね」

ほっしー「はい」

坂爪「これは決して自慢したい訳じゃなくて(本当はちょっと自慢したい)、それよりも何よりも『俺なんかよりも、よっぽどみんなの方がいばやだ』ってことを物凄い思うの」

ほっしー「なるほど」

坂爪「だって、見ず知らずの人間にごはんをご馳走したり、自宅に泊めてくれたり、交通費を出してくれたり、海外まで連れ出してくれたり、こんなに素晴らしいクルマを差し出してくれたり、みんながやってくれていることって実際に物凄い半端ないことなんだよ。これって、結構なことじゃないですかと!!」

ほっしー「結構なことです!」

坂爪「結構なことですよね!」

ほっしー「結構なことです!」

坂爪「ほんとう、すごいのは俺じゃなくて、俺なんかよりもみんなの方がずっといばやなんだよ

6・普通じゃないことをした記憶が、自分の世界を拡張する。

坂爪「普通じゃないことをした記憶が思い出になるんだって俺はずっと思っていて、『こんなことをやったら自分はどうなってしまうんだろう(自分は何を感じるんだろう)』と思うようなことを実際にやってしまうのって、日常のスパイスとして非常に効果的といいますか」

ほっしー「わかります」

坂爪「新しい自分に出会うといいますか」

ほっしー「わかります」

坂爪「『こんな自分がいたんだ!』みたいな」

ほっしー「わかります」

坂爪「こういうのはすごい感覚的な話になってしまうから、なかなか上手く伝えることができなくて言葉にすることも難しいんだけど、ほっしーならなんとなくわかってくれるような気がした!から、うれしい!」

ほっしー「わかります」

坂爪「なんかね」

ほっしー「はい」

坂爪「きっと、大事なのは『みんなが幸せになる方向で』やることだと思う。もちろん、すべてがうまくいく訳ではないし、何かをやる過程においては誰かを傷つけてしまうこともあるかもしれないけれど、でも、根本的には『みんなが幸せになる方向で』というコンパスだけはしっかりと握り締めていれば、何をしても問題はないような気がしているんだ

7・「これをやったら自分は泣けるか?」という視点。

坂爪「ここからはもう完全に余談だけど、何かこう、ほっしーは『何かをするときにこれだけは大事にしている』みたいなものって、ある?」

ほっしー「そうですね」

坂爪「うん」

ほっしー「ありますね」

坂爪「うん」

ほっしー「『涙』ですね」

坂爪「おお」

ほっしー「『涙』、です」

坂爪「おお」

ほっしー「ぼくは仕事を選ぶときとか、なにをするときに『これをやったら自分は泣けるか?』みたいな視点で物事を眺めることがすごいあって、いままでに何回か仕事も変えてきているんですけど、自分がやっていることの先に『涙を流せる予感』のようなものがなくなったときは、次に移る合図のように感じています」

坂爪「『涙』か…」

ほっしー「『これは泣けるか?』という視点ですね」

坂爪「超絶いいね…」

ほっしー「はい。それは嬉し涙でも悔し涙でも、涙であればなんでもいいんです。涙が出るほどの感情の高鳴りを味わえる状態の中に、常に『戦争にいく直前の兵士の様な精神』の中に、自分を投げ出していたいという思いはあります

坂爪「超絶いいよ…」

ほっしー「ありがとうございます」

坂爪「ほっしーの話を聞いていたら、思い出した話があるよ」

8・「生きていてもいいんだよ」という嘘。

坂爪「あのね、俺、中学とか高校時代は死ぬほど灰色な時期を過ごしていて、知り合いは多かったけど友達は少なくて、勉強とかも全然ダメで、何をしても虚しくて、生きていても何もいいことはないみたいなことを思っていたんだけどね、自分が好きな音楽を聞いている時間だけはそういう思いから自由になることができたの」

ほっしー「はい」

坂爪「でね、当時からブルーハーツとかハイロウズっていうバンドの甲本ヒロトっていうひとがすごい好きで、なんだろう、当時は世界のすべてが灰色に映って見えていて、様々な現実が『お前に価値はない』ということを俺に向けて突きつけてくるように感じていたんだけどね」

ほっしー「はい」

坂爪「様々な現実から『お前に価値はない』とか『お前は無力だ』とか『お前は愛されるに値しない人間だ』って言われているような気がしていて、事実、俺自身も『自分は生きるに値しない人間だ』って思っていたんだけど、でも、なんでなのかはわからないんだけど、自分が好きな音楽を聞いている間だけは『生きていてもいいんだよ』って言ってもらえているような気がしていたの」

ほっしー「はい」

坂爪「うん。生きていてもいいんだよ、って。でね、それを聞いている間だけは『自分みたいな人間でも、存在していてもいいんだ』って思うことができたのね。俺にはそれがほんとうにうれしくて、でも、ほとんどの現実が『お前に価値はない』って突きつけてくる訳だから、『生きていてもいいんだよ』なんていう言葉なんて実際は嘘で、ただのまやかしで、調子の良いこども騙しなだけかもしれないでしょ?」

ほっしー「はい」

坂爪「でもね、そのときに俺は『嘘でも構わない』って強く思ったの。『ほんとうかどうかなんて、自分にはどうでもいいんだ』って。大事なのは、自分がそれを信じたいと思うかどうかなんだって」

ほっしー「はい」

坂爪「そして、俺はこの嘘を信じてみようって思ったんだ

9・ガキンチョを騙すのがロックンロール。

坂爪「ブルーハーツをやっていた頃だと思うんだけど、甲本ヒロトが周囲の人から『お前がやっていることなんて、ガキンチョを騙しているだけじゃないか』って言われたことがあるんだけど」

ほっしー「はい」

坂爪「そのときにね、甲本ヒロト『それがやりたかったんだ』って答えたの」

ほっしー「はい」

坂爪「というのも、甲本ヒロトは『自分は14歳の時にロックンロールというものに騙されて、それからロックンロールをたくさん聞くようになった。そして、いま、自分はロックンロールをやる側の人間になった。ガキンチョを騙すのがロックだと思う。それがやりたかったんだ』って言ったの」

ほっしー「はい」

坂爪「俺はこのエピソードが物凄い好きで、多分、俺も10代の頃に、自分の好きな音楽騙されたんだよ。あらゆる現実が『生きている価値はない』ということを冷酷に突きつけてくる中で、『生きていてもいいんだよ』とか『この世は生きるに値するんだよ』とか『生きるって素晴らしいもんなんだよ』という嘘だけは、優しく響いたんだ。そして、俺はこの嘘を死ぬまで信じたいなあって思ったんだ

10・「死ぬまで騙されていたい嘘」をつくこと。

坂爪「でね、たまに思うんだけどね」

ほっしー「はい」

坂爪「いばやの役割は『死ぬまで騙されていたい嘘をつく』ことなのかなって」

ほっしー「はい」

坂爪「それが本当かどうかなんてことはどうでもよくて、たとえ嘘で『死ぬまで騙されていたい嘘』をつくこと、それに触れている間だけは『人生は生きるに値する』とか『自分みたいな人間も、存在していてもいいんだ』とか『生きていてもいいんだ』って思えるような、死ぬまで騙されていたい嘘をつくことなのかなって

ほっしー「はい」

坂爪「それは、昔の俺が自分の好きな音楽を聞いていた時に感じたものと似ていて」

ほっしー「はい」

坂爪「様々な現実が『お前は大丈夫じゃない』ということを告げてくる中で」

ほっしー「はい」

坂爪「いばやくらいは『あなたも私も大丈夫である!』という嘘を、生きていれば半端ない目に出会えることもあるのだという嘘を、あなたもわたしも生きていてもいいんだという嘘を、死ぬまで騙されていたいと思える嘘をつくことが、いばやの役割なんじゃないのかなって」

ほっしー「はい」

坂爪「嘘でもね、死ぬまで信じ続けていれば、それはきっとほんとうのことになるんだ」

ほっしー「はい」

坂爪「昔の自分が信じた嘘が、果たして何処まで通用するのかということを、自分の人生を使って試しているような気がしているんだ」

ほっしー「このまま、自分のまま、どこまでも行きたいですね」

坂爪「どこまでも行きたいね」

ほっしー「FOREVER GO(永遠にそのままで行け)ということですね」

坂爪「そうだね、FOREVER GO(永遠にそのままで行け)だね」


(人生は続く)

坂爪圭吾 KeigoSakatsume《ibaya》
LINE:ibaya  keigosakatsume@gmail.com