いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

弱さは希望だ。

私の人生を大きく支えてくれたものが2つある。それが「音楽」と「起業」だ。

高校時代、集団生活にまるで馴染む事ができず、自分は社会不適合者なのだと思っていた。誰もが当たり前にできることが、自分にはとても難しく感じていて、そう感じてしまう自分は欠陥人間なのだと思っていた。普通に死にたいと思っていたし、そういうことを話せる友人ももちろんおらず、結果的に多くの時間をひとりで過ごすようになっていった。どこまでも孤独で、自分の居場所なんてどこにもないと思っていたし、毎日死ぬことばかり考えていた。

こんな自分はこれからどうやって生きていけばいいのかと、私は常に思い悩んでいた。

そんな自分に突破口を与えてくれたのが「音楽」だった。何をしていてもつまらなく、何をしていても気だるく感じていた中で、音楽を聞いている時間だけは自由になれた。好きなアーティストの好きな音楽を聞いている時間だけは、生きていることを実感することができた。要するに強く深く感動する事が出来ていた訳で、こんな状態の自分にさえも感動を与えてくれる音楽の力は本当に素晴らしいものだと思っていた。そして私は願うようになった。音楽が私を力づけてくれたように、私も何かで誰かを力づけることができる存在になりたい。それは、明るい人をより明るくするためのエネルギーというよりは、私のように暗い感情を抱いている人間が、それでも暗闇から一筋の光を見出せるような何かを残せる人間になりたいと思った。

そしてもう一つが「起業」という選択肢だ。これが私に自由を与えてくれた。

「捨てきれないこと」こそが後悔であり、捨てて後悔することはないの中でも書いたように、私は大学を中退している。その時点で、私は学歴を頼りに生きる事が出来なくなった。しかし人生は続く。私は何かで自分自身を食わせていかなければいけない。この場面でも、私は「こんな自分はこれからどうやって生きていけばいいのか」と思い悩んでいた。そこに自由を与えてくれたのが「起業」という選択肢だった。必ずしも、既存の組織に適合して生きる必要はない。自分が呼吸できる場所は、自分の手でつくってしまえばいいのだ。当たり前のことかもしれないが、これは革命的な発見だった。ないものを嘆くのではなく、自らの手で作り出してしまえばいいのだという考え方は私に自由を与えてくれた。

私は、人生の節目節目で、これからどうやって生きればいいのかと頻繁に思い悩んできた。今でもそれは続いている。ただ、「音楽」と「起業」が与えてくれたエネルギーは本当に大きい。これらが私に与えてくれた自由は、以下の三つに収斂される。

①自分がかつて感動を与えられたように、自分も誰かに感動を与える存在になり得るのだという希望。その道を選び取る事が出来るのだという自由。

②必ずしも既存の枠組みに自分を無理矢理ねじ込む必要はなく、ふさわしい場所がないのならば自らの手で作り出していいのだという自由。

③弱さは希望であるということ。希望に転化していけるという自由。

私は弱い人間で、頻繁に生きることを思い悩む。高校時代は常に死にたいと思っていて、そういう弱さを抱えていた私にとって「音楽」は希望だった。大学を辞めて学歴がないという弱さを抱えていた私にとって「起業」は希望だった。私は常に弱さを抱えていて、その弱さをどうすればいいのかと思い悩んだ先に、こうした二つの希望を獲得することができた。

弱さは希望だ。私はこうした経験を通じて、そのように思うようになった。

自分の中にどうしようもない弱さを抱えているのなら、それこそが希望になる。弱いなら、強くなりたいと願うことが希望になる。自信がないのなら、自信を持ちたいと願うことが希望になる。自分を醜く感じているなら、今よりも美しくなりたいと願うことが希望になる。生き辛さを抱えているのなら、どうすればそんな自分でも生きていく事が出来るのか、こんな自分でも生まれてきて良かったと強く実感することができるのかを考えることが、そのまま自分の人生を大きく支える希望になる。私は、私の弱さを通じてこれらの希望を獲得した。

今、何よりも必要なのは希望だ。そして、それらはひとりひとりの弱さから生まれる。

弱さを無視した先に希望はない。自分を無理矢理既存の枠に当てはめても、あとで必ずガタが来る。これが答えだ! - 充実した人生を送るためのたったひとつの法則 - でも書いたように、自分と同じ人間はどこにもいない。「自分を出す」ということが何よりも求められていて、その中には自分の弱さや醜さやどうしようもない愚かさも含まれている。

私の人生を大きく支えてくれた「音楽」と「起業」が与えてくれた3つの自由。

①自分がかつて感動を与えられたように、自分も誰かに感動を与える存在になり得るのだという希望。その道を選び取る事が出来るのだという自由。

②必ずしも既存の枠組みに自分を無理矢理ねじ込む必要はなく、ふさわしい場所がないのならば自らの手で作り出していいのだという自由。

③弱さは希望であるということ。希望に転化していけるという自由。

「すべては自分の弱さを受け入れるところからスタートする」なんて言い古されている言葉だけれど、これは真実だと思う。弱さを無視した希望は脆弱で、後で必ず化けの皮が剥げる。結論。弱さは希望だ。すべては自分の弱さを受け入れるところからスタートする。

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坂爪圭吾 KeigoSakatsume/ibaya
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