いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

【目標達成型より瞬間燃焼型】最近聞かれる10の質問。ー 「幸せになるために生きている」という意識が日本は希薄だ。

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宮崎県の青島に来ている。私は海と太陽を熱烈に愛している為に、海原に差し込む朝陽が目に飛び込んだ瞬間にTHE YELLOW MONKEYの「パール」を熱唱しながら駆け出してしまう癖(へき)がある。現在は連日開催されるトークセッションで九州全域を巡っているが、その中でも頻繁に受ける質問がある。「ここらへんでまとめておかないと面倒なことになるぞ」と思ったので、簡単にまとめてみました。

1・「坂爪さんは何者なのですか?」

私は合同会社いばやの共同代表を勤めています。2014年の8月に出来たばかりの新しい会社で、事業内容は何も決めておらず「とにかくやばいことだけをやる」という謎のコンセプトがあるだけの極めて愚かな会社です。基本的には「常識をひっくり返すことがしたい」と思っていて、現在は「家がなくても人間は生きて行くことができるのか」を自分の体を使って試していますが、そろそろ飽きて来た(「家がなくてもどうにかなる」ことが肌感覚で分かった)ので、次のテーマを探している状態です。

2・「どのようなことがテーマになるのですか?」

私は「こうあるべき」というあらゆるものが嫌いなので、「こういうのがあってもいいじゃないか」という新しい選択肢を増やすようなことをしたいと思っています。私はこれを「正解を答えるような(お利口さんで優等生的な)生き方をするのではなく、正解を増やすような生き方をしよう」とも言い換えていて、昔から異様な生きづらさを抱えていた(絶対に就職もバイトも長続きしない)私は「自分を無理矢理社会に適応させるように生きるのではなく、自殺者が三万人もいる社会は圧倒的に異常なのだと開き直って、新しい社会の在り方なり理想のスタイルを自分の生き様を通じて実現させることにエネルギーを注ごう」と開き直ることで、何かあればすぐに死にたくなる自分自身を支えています。

3・「何か使命感があるのですか?」

「やりたいからやっている」だけなので、特別な使命感や世直しの精神はありません。正義感も皆無で、正義感は時に「価値観の押し付け(暴力)」にもなると思っているので苦手です。基本的には「やりたいからやっている」が人生のすべてだと思っていて、例えば、花が好きな人が花を植えまくったり花をプレゼントしまくっていたら、いつの間にか(花のおかげで)周囲の人々の精神が豊かになったり、地球温暖化の防止にも役立ってしまっていた、みたいな形で「自分が好きなことをひたすらやっていたら、いつの間にか社会的な問題も軽減していた」という結果になれば素敵だなあと思っています。

4・「夢や目標はありますか?」

私は目標達成型の人間ではなく「瞬間燃焼型」の人間なので、夢も目標もありません。あるのは現在だけで、目の前にある瞬間を「最高だ!」と思えるものにしていけば、結果として最高な人生が醸成されるのではないのだろうかと睨んでいます。昔の私は目標達成型の人間だったので、夢や目標がない自分に罪悪感を覚えたり、実際は別にやりたいとも思っていないことを無理矢理夢や目標だと思い込むように自分を仕向けたりするようにもしていましたが、今では「無理!自分には合わない!」と痛感したので、何はともあれ「この瞬間に自分がやりたいと思ったことをやろう」と開き直ることにしています。

5・「批判されることはありませんか?」

今ではブログのアクセスも1日1万件を超えて、個別のメールも一日に20件から30件程度届くようになりました。人目に触れる機会が増えるのに比例して、自分の元に届く批判の数も増えて来ました。今まではダメージをくらったり何かを言い返したくなることもあったのですが、今では「批判をする人は、今、幸せではないのだ」と思うようになってから、批判を見る目がガラリと変わりました。

人間は、幸せを感じている時に誰かを批判したいとは思わない生き物だと思います。美味しいご飯を食べている時や、仲間と会話が盛り上がっている時や、美しい景色を眺めている時に、いちいちスマホを取り出して見知らぬ他人に「死ね」だの「消えろ」などとは絶対に言いません。何かをすると批判をする人が後を絶たないのは、今、幸せを感じることが出来ていない人が大量にいるということの裏返しであると思います。問題なのは「批判してくる人」ではなく「批判する人を大量に生み出している日本的な土壌」であり、批判をしてくる人は(加害者ではなく)被害者なのだと思います。自分にも他人にも厳しすぎる現代の風潮を作り出している根源は『愛情不足(優しさの不足)』にあると思います。


6・「最近出会った衝撃的な出会いはありますか?」

大分県の湯布院で家賃一万円の家に住む女性と出会いました。六部屋もある古民家で、山がふたつと田んぼもついていることを知った時は顎関節が外れました。女性曰く「近所の人が野菜をくれるので色々なことがどうにかなる」と言っていました。

WWOOFのシステムで働く北海道出身の女子高生(休学中)とも出会いました。中学時代から鬱病に苦しんでいた彼女は「環境を変えないとどうにもならん!」と思い立ち、両親を説得して遠く離れた九州に新しい生活の拠点を置きました。湯布院には一日六時間働く代わりに、露天温泉付き(!)のワンルームアパートを提供してくれる場所があり、生きる選択肢は確実に広がっていると思いました。

他にも「福岡空港の横の空き地でホームレスをしていた人」や「高額の自己啓発セミナーにはまって非常に大変だった人」や「自分のことを宇宙人だと思っていて『坂爪さんも宇宙人ですよね?』と同意を求めてくる人」や「悪質な宗教団体に目をつけられた結果、戸籍上の名前を変えることで難を逃れることができた人」や「熱烈な長文ロングメールを送りつけてきた果てに、坂爪が既読スルーをしたために怒りのロングメールを送り返してきた人」など、本当に色々な人がいるのだなあと思いました。


7・「日本で好きな場所はありますか?」

個人的に愛してしまったのは北海道と大分県です。北海道にはアイヌの文化が根強く残っているからなのか、まるで外国を訪れたような感覚を得ました。大分県の最大の魅力は「未知」にあり、誰も情報をオープンなものにしないために、実際に訪れたことがある人にしかわからない隠された魅力が存分に詰まっています。私は耶馬渓宇佐神宮と湯布院と臼杵にしか足を運んだことがないのですが、機会があれば訪れてみることをおすすめします。安い時期で成田から片道3000円程度の飛行機もあります。

これから訪れてみたい候補地は、熊野古道和歌山県)&久高島(沖縄県)&佐久島(愛知県)&高千穂峡(宮崎県)&カムイワッカ湯の滝(北海道)&沖島(滋賀県)&鳴門の渦潮(徳島県)などがあります。今では格安航空券も普及して、主要都市間であれば片道2000円程度で移動が出来るようになりました。街に買い物に出かける程度の感覚で、誰もが気軽に飛行機に乗る時代が来ていると思います。

8・「お金はどうしているのですか?」

基本的には「講演等のイベントに呼ばれて移動をしている」ために、交通費は主催者の方が負担してくれています。今では主催者の方が宿や食事も用意してくれるので、漫画喫茶に泊まる機会も少なく、実費で負担する額は皆無に近いです。こうした生活を通じて「自分をオープンなものにしている限り、絶対に人間は死なない」ということを肌感覚で実感しました。逆に言えば、不安や恐怖心などのストレスは人間の精神を硬く内側に閉ざしてしまいます。精神を閉ざしてしまうと自分ひとりであらゆることを抱え込んでしまう結果になるために、ネガティブな現象が発生しやすくなります。

日々の執着から解放され、自由の風を感じるために最適な方法が「移動をすること」だと思います。普段はいかない場所に足を運び、身体を動かし、自然に触れるだけでも、今まで問題だと思っていたことが「実際はそれほどのことでもないな」と思えるようになることがたくさんあります。人間関係と同じように、お金の問題も「実は自分の執着の問題だった」場合が多いのではないかと睨んでいます。

(このブログ記事を読み終えたら、次に取り掛かる作業を一旦取り止めて、奥田民生の「さすらい」をYOUTUBEで検索して聞いてみることをおすすめします)

9・「最近の興味はなんですか?」

確実に存在しているのに、まるで存在していないかのように扱われているものに興味があります。具体的には「金&SEX&死」の三つに関心があるのですが、人間の欲望に興味があるのかもしれません。

私は刺身が大好物なのですが、ある日「俺が好きなのは刺身じゃなくて醤油なんじゃないのか」と閃き、刺身だけで食べてみたら大して美味しくないことに気がつきました。同じように「結婚したい」という欲求も「単純にこどもが欲しい」だけで、もしかしたら「結婚そのものは実は美味しくない」のかもしれないと思いました。「恋人が欲しい」という欲求も、「精神的な拠り所が欲しい」のか「肉体的な接触が欲しい」のか「自分の世界を広げて欲しい」のか、人によって内容が変わってきます。

「欲望を細分化するとクリアできる問題がある」というのが最近の仮説で、刺身が好きな私は絶対にベジタリアンにはなれないと思っていました。しかし、わさび醤油が好きなだけなら「刺身の代わりにアボカドにわさび醤油をつけて食べればよいのだ」ということになります。これは個人的にも革命的な発見で、目から鱗が落ちました。自分の欲望を知ることが、自分を知るということなのかもしれません。

10・「最後にひとことお願いします」

「幸せになるために生きている」という意識が、日本は希薄だと感じることが多いです。自分を幸せにすることよりも、他人から悪く思われないことが優先されてしまうと、常に他人の顔色を(時には自分自身の顔色さえも)伺いながら生きなければならなくなってしまいます。

先日訪れた台湾の人々は、良くも悪くも「他人の視線を全く気にしていない」印象を受けました。「幸せになるために生きている」というコンセンサスが国全体でとれていて、自分にも他人にも厳しい日本よりも、自由な(幸せになることが当然のこととして許されている)空気感を覚えました。

「やりたいことをやる」「行きたい場所に行く」「会いたい人に会う」「一緒にいたいと心の底から思える人と同じ時間を過ごす」こと以上に、優先するべきことは何もありません。私の理想は「今日も生きた」と思って毎日眠りにつくことであり、人生の終わりに「俺は生きた(やり切った)」と思いながら、エネルギーを使い果たしたこどもが眠りに落ちるように、自分の人生に幕を降ろすことです。

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人生は続く。

坂爪圭吾 KeigoSakatsume《ibaya》
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