いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

【絶対に人生はどうにかなる理論】「あなたが自分でいいと思ったらそれでいい」のであり、人生は必ずどうにかなる。

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宮崎県で開催されたトークセッションに、看護師をやめて雑貨屋を経験してから、現在はデザインの勉強をしている女性が参加してくれた。仕事をやめようとした時、周囲の人達から何度も何度も「もったいない」と言われた。せっかく学校にも通って資格をとって何年間も働いて仕事にも慣れてきたのに、その仕事を手放すだなんてもったいない、という文脈でその言葉を使ったのだと思う。

女性曰く、

「普段何気なく使っている『もったいない』という言葉は、時に人を苦しめることがあるのだということがわかりました。本当に多くの人から『もったいない』と言われたことで、私は自分がこれからやろうとしていることが、まるでいけないことであるかのように(無意識の内に)思わされていました」

私はこの話を聞いて、ひとつのエピソードを思い出した。

あなたが自分で良いと思うのならば、それで良い。

私は11月に新潟県で大学四年生の野島萌子さんとトークセッションを開催した。萌子さんは、就職活動中に何度も祖父から「人のためになる仕事をしろ、公務員になれ」と繰り返し言われ続けてきた。結局、萌子さんは(公務員ではなく)一般企業に就職することになった。しかし、祖父は「その会社は一年でやめて、それから公務員に転職しなさい」と今でも萌子さんに言ってくるのだと話してくれた。

あまりにも祖父が「公務員になれ」と言うものだから、萌子さんは自分の母親にも尋ねてみた。「おじいちゃんは私に公務員になれって言うけれど、お母さんは私にどうなって欲しいとかってあるの?」と尋ねてみた。すると、母親は「別にない」と言った。萌子さんは「ないんかーい!」となり、「なんで?なんでないの?」と母親に尋ねた。それに対する母親の返答が、非常に感動的なものだった。

「あなたが自分でいいと思ったらそれでいいと思う。あとは言うことないねー」

これを聞いた瞬間、萌子さんは「ああ、自分はひとりになったんだ」と思ったと話してくれた。母のことが好きな萌子さんは、機会があれば楽しい出来事についてお母さんに話していた。そのおかげか、萌子さんの母親は「あなたが自分でいいと思ったらそれでいいと思う。あとは言うことないねー」と言ってくれたのだと思う、と萌子さんは話してくれた。これぞ圧倒的肯定力。私は素敵な話だと思った。

「あなたは大丈夫だ」という全幅の信頼。

萌子さんのお母さんは「あなたが自分でいいと思ったらそれでいいと思う」と言った。この言葉からは、萌子さんに対する『あなたは大丈夫だ』という全幅の信頼を感じる。萌子さんの祖父は「あなたが自分でいいと思ったもの(一般企業への就職)は間違っている」と言った。この言葉からは、萌子さんに対する『あなたは大丈夫ではない』という不信感を感じる。もちろん、萌子さんの祖父は萌子さんのためをおもって「公務員になれ」と言ってくれているのだと思う。そこには祖父の愛がある。

これは見事に真逆な愛の形だと思った。

どちらも萌子さんの為を思っての発言であることに変わりはない。しかし、お母さんは「あなたは大丈夫だ」と言い、祖父は「あなたは大丈夫じゃない」というメッセージを発している。これは冒頭の看護士をやめた女性の話にも通じる。何度も女性に「もったいない」という言葉を伝えた人たちは、要するに「あなたは大丈夫じゃない(あなたの選択は間違っている可能性がある)」というメッセージを伝えている。その言葉には「あなたが自分でいいと思ったらそれでいいと思う」という信頼感はない。

信頼が欠如すると「自分の決断を信じる」ことが不可能になる。

私たちは、様々な人から様々な声を浴びながら生きている。自分が何かひとつの道を選択しようとするときに、「あなたは大丈夫だ」というメッセージを遥かに超える量の「あなたは大丈夫ではない」という声を耳にすることになる。『もったいない』という言葉は代表格で、大学に入ったのにもったいない、正社員になれたのにもったいない、安定した収入があるのにもったいない、みたいな形で様々な言葉が「これから自分がやろうとしていること」に向かう自分の意思を惑わせてしまうことがある。

「こうしなさい」とか「これをしてはいけません」という命令の背後には、どうしても「あなたを信頼していません」というメッセージが含まれてしまう。「あなたは放っておくと何をしでかすかわからないから、私が言う通りにやりなさい」みたいなコントロールが発生する。しかし、あまりにも長い間このようなメッセージを浴び続けていると、言われた側の人間は『自分の決断を信じる』ことが出来なくなる。「あなたは大丈夫ではない」と言われ続けた人間が「自分は大丈夫だ」と思えるようになるのは難しく、いつまでも自分に自信を持てないままに生きなければならなくなってしまう。

楽しそうに生きていれば、仲間は勝手に増えるものだ。

自分の価値観や経験(苦労や感動)も、他人に押し付けた瞬間にそれは暴力になる。「こうあるべき」という枠にお互いを押し込めるように生きるよりも、「こうしていきたい」という前向きな感情をお互いに生み出していけた方が、今よりもずっと自由で寛容な「優しい社会」になる。


そして、生きるゴールは「自分が幸せになること」だと私は思っている。自分が選んだ道を幸せそうに生きている姿を見せること以上に、説得力を持つものはない。人生とは、自分を楽しませることであり、楽しそうに生きていれば、仲間や理解者勝手に増えるものだ


「あなたが自分でいいと思ったらそれでいいと思う」

これが圧倒的肯定力の源泉であり、言い換えるならば「人間に対する信頼感」だと思っている。誰かが何かをやりたいと思っている時、自分が何か新しいことをやりたいと思っている時に、必要になるのは「自分が自分でいいと思ったらそれでいいと思う」という信頼感であり、このような感覚が自分や他人に対する『信頼感(圧倒的肯定力)』へと、確実にがっていくのだと私は思う。

人生は絶対にどうにかなる。

今の世の中は「あなたは大丈夫ではない」というメッセージが溢れている。多くの人たちが抱える不安を煽って、他人に何かを強制したり、大衆の不安心理を利用して儲けようとする人達がたくさんいる。しかし、何よりも重要なのは「自分が、自分で良いと思ったことをやること」であり、自分自身を信じることから、自分自身や周囲の人たちに対する『信頼感(圧倒的肯定力)』は伝播していく

人生は絶対にどうにかなるように出来ている。だからこそ、まずは自分自身が「自分は大丈夫である」と信じること、「あなたが自分でいいと思ったらそれでいい」のであり、いままでの人生がどうにかなってきたように、私たちはきっと大丈夫なのだ。

人生は続く。

坂爪圭吾 KeigoSakatsume《ibaya》
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