いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

わたしを束ねないで。

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花を無料で手にいれることができる、フリーブロッサムの花屋さんをやりたいと思った。金銭や物質や何かしらの能力と『交換(取引)』する形のやり方ではなく、無償で、無目的で、無条件で、必要とするひとにどんどん花を渡していく。花を渡されたひとは、この花屋に、お返しとして何かをする必要はない。何かしらの対価を支払う必要も、肉体労働などで援助をする必要もない。ただ、可能であれば「次の必要とするひとに何かをまわしていく」という『(交換ではなく)循環型』の花屋さんをやりたいと思った。


現在、私は「無理やりにでも誰かに読ませたい本を全国各地から送っていただき、それを必要とするひとに無償でどんどん回し続けていく循環型の図書館」をコンセプトにした『わたり文庫』と、もうひとつ「誰でも0円で料理やお菓子や飲み物を楽しむことが出来る、フリーミールの飲食店」をコンセプトにした『わたり食堂』というものをやっている。わたりという言葉には『循環していけ』という願いが込められている。何かを溜め込もうとするのではなく、次のひとに循環させていくことで吹く風がある。私が感じたいのは、その『風』だ。これからどのようなスタイルで展開をしていくのか、無料で花屋をやるだなんていうことが実現可能なのかということを、周囲の皆様の知恵と力を借りながら試して行く。花屋の名前は『わたり花壇』にした。

大きくて豊かな循環を祈って作りました。飾っていただけたら幸いです。

宮城県気仙沼市から手作りの『ローズマリーとラベンダーのエバーグリーンのリース』が届いた。開封した瞬間の花の香りの広がりと、添えられた手紙を読みながら、花を愛するひとに悪いひとはいないのだということを実感した。手紙には「なんとなく…坂爪さんに何かをあげることはできても、そこからもらえないひとがいる気がする。循環を目指すなら…あげたいひとこそ、受け取る練習、レシーブ力!!をキタエル!!」と書かれていた。

圭吾さん

リースができましたので、本とワカメと一緒に送ります。圭吾さんのアイディアと発信が大きくて豊かな循環になっていくことを願っています。

わたり文庫、わたり食堂とも素晴らしい取り組みと思っていましたが、わたり花壇、わたり大学…!!何てオモシロイの!!とドキドキしています。

わたり花壇…すっごくいろんなイメージが頭の中をかけ巡りました!!お話したい!何かを植えたい!ブーケを作りたい!!やりたいことがたくさんーーー!!

今回、この荷物を送るのに、なんだかたくさん想いを込めてしまいました。最近子育てに追われて、自分んがしたいことに集中できなくて、自分にはもう力がなくなってしまったと悲しんでいましたが、そんなことなかった!久しぶりによみがえる自信です。こんな機会を本当にありがとうございました。

できたらこれからも圭吾さんのステキな取り組みに参加していきたいと思っています。遠くて参加できなくても、大・大・大応援しています!

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わたり文庫

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このブログ記事を通じて、毎回、わたり文庫無料郵送の一冊を発表(?)している。最近は、自分が好きな音楽を流しながら梱包作業をしている時に、如実に幸福を感じる。自分の手で文字を書くことは、あまり得意ではない。ただ、あまりにも多くの方々から本や手紙を受け取る中で、タイピングされた無機質な文字には宿ることのない、肉筆だけに宿る素晴らしさを痛感する。何かしらを送ってくれた方には、出来るだけ返事を書くようにしている。そして、先日『わたり文庫無料郵送の一冊』に当選(?)された女性から、以下の内容の連絡が届いた。

坂爪さん

いや、けいごさん

こんばんは。今日の午後、ポストにわたり文庫が届きました!ありがとうございます。
このようなドキドキ、ワクワク、久しぶりです。

本を送りますとメール頂いてから、ずっと考えていたんです。
今回『本欲しいです!』と、自分の気持ちに素直に連絡するような行動がとれるのに、
なぜ、日常で気持ちの通りストレートに動けないんだろう、躊躇するのか・・・。その動ける動けないのラインって、何?自分で何を決めているの?と問いかけて。
じゃあ、そのラインをひかなければ、思うままに、何にも惑わされず、ひとの目も家族の目も気にせずに、自由になれるのか?
そんな想いが頭の中をぐるぐるしています。
 
しばらく自問自答の時間は続きそうですが、これまでにない、発見なんですよ!これは!

けいごさんと、わたり文庫をきっかけに、こんなことに気付けるなんて。本当に幸せです。
同封して頂いた、四葉のクローバー メッセージ あたたかく受け取ります。

この、わたり文庫を繋げていきたいお友達、たくさんいます。次に送っていきますね。
そして、わたしも、わたり文庫に本を送らせて頂きます。また、改めてご連絡させて頂きます。
今日はひとまず、本読みます!
そして、メールで、名前で呼んでいただいたことは、これまた本当に嬉しいことです。
わたしは、わたしなんだーって。嬉しかった!

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『ポケット詩集』

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今回の「わたり文庫無料郵送の一冊」は、童話屋『ポケット詩集』です。ご希望される方は、何かしらの形で坂爪圭吾までご連絡ください。読み終えても、返却の必要はありません。次の方にまわしてください。また「無理やりにでも誰かに読ませたい本」をお持ちの方は、何時でも勝手に(ブログ末尾に記載されている住所「現・坂爪邸」まで)郵送していただいて構いません。その場合、簡単なメモ程度で構わないので、ご本人の感想などを書いた紙を本に挟んで置くと、次に読まれる方が「おおっ!」ってなると思います。最後に、ポケット詩集より、新川和枝『わたしを束ねないで』という詩を紹介します。

※※※ こちらの本は、佐賀県にわたりました ※※※

『わたしを束ねないで』 

わたしを束ねないで
あらせいとうの花のように
白い葱のように
束ねないでください わたしは稲穂
秋 大地が胸を焦がす
見渡す限りの金色の稲穂

わたしを止めないで
標本箱の昆虫のように
高原からきた絵葉書のように
止めないでください わたしは羽撃(はばた)き
こやみなく空のひろさをかいさぐっている
目には見えないつばさの音

わたしを注(つ)がないで
日常性に薄められた牛乳のように
ぬるい酒のように
注(つ)がないでください わたしは海
夜 とほうもなく満ちてくる
苦い潮(うしお) ふちのない水

わたしを名付けないで
娘という名 妻という名
重々しい母という名でしつらえた座に
坐りきりにさせないでください わたしは風
りんごの木と
泉のありかを知っている風

わたしを区切らないで
・(コンマ)や・(ピリオド) いくつかの段落
そしておしまいに「さようなら」があったりする手紙のようには
こまめにけりをつけないでください わたしは終りのない文章
川と同じに
はてしなく流れていく 拡がっていく 一行の詩(し)


愛とは「あなたはもうひとりの私です(私はもうひとりのあなたです)」


朝が来た。太陽が玄関を照らしている。いま、私が暮らす熱海は午前の7時半頃で、多分、今頃の都市部は通勤途中のひとたちで溢れ返っているのだろう。昨夜、私は、愛について思いを巡らせていた。そして、愛とは「あなたはもうひとりの私です(私はもうひとりのあなたです)」と翻訳できると思った。バラバラなものがひとつになるというよりも、はじめからひとつだったことを思い出すような、二元論では語れない、分断することの出来ない関係性を指すのだと思った。


上記のような投稿をしたところ、広島県在住の女性から連絡が届いた。感情は連鎖している。自分が勇気を出して何かに挑戦をした時、それは、大袈裟な言葉で言えば人類全体に勇気を与える。自分が何かを不安に感じて恐怖心を抱くのであれば、それは、人類全体に不安と恐怖心を植え付ける。自分が何かの問題を解決した時、それは自分以外の誰かの問題も解決することにつながり、自分が新しい何かに新鮮なよろこびを見出した時、それは、人類全体が新鮮なよろこびを見出している。

最後に、広島県の女性から届いたメールを転載します。そこには「はじめまして。ずっと、といっても家のない時代後半あたりから密かに小さくエールを送っています。愛について。あのアルベルトアインシュタインが光よりももっと強力な力が「愛」と。そう娘に託した素敵な手紙があります。長いですが、勝手に、本当に勝手にすみません、送りつけておきます(笑)さかつめけいごさんを囲むさまざまな愛のネットワークは本当にそれを感じるほど言葉には言い表せない強力なパワーがありますよね。広島より愛を込めて。⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎」と書かれていた。

「私が相対性理論を提案したとき、ごく少数の者しか私を理解しなかったが、私が人類に伝えるために今明かそうとしているものも、世界中の誤解と偏見にぶつかるだろう。

必要に応じて何年でも何十年でも、私が下に説明することを社会が受け容れられるほど進歩するまで、お前にこの手紙を守ってもらいたい。

現段階では、科学がその正式な説明を発見していない、ある極めて強力な力がある。それは他のすべてを含みかつ支配する力であり、宇宙で作用しているどんな現象の背後にも存在し、しかも私たちによってまだ特定されていない。この宇宙的な力は愛だ。

科学者が宇宙の統一理論を予期したとき、彼らはこの最も強力な見知らぬ力を忘れた。
愛は光だ。
それは愛を与えかつ受け取る者を啓発する。
愛は引力だ。
なぜならある人々が別の人々に惹きつけられるようにするからだ。
愛は力だ。
なぜならそれは私たちが持つ最善のものを増殖させ、人類が盲目の身勝手さのなかで絶滅するのを許さないからだ。
愛は展開し、開示する。
愛のために私たちは生き、また死ぬ。
愛は神であり、神は愛だ。

この力はあらゆるものを説明し、生命に意味を与える。
これこそが私たちがあまりにも長く無視してきた変数だ。
それは恐らく、愛こそが人間が意志で駆動することを学んでいない宇宙の中の唯一のエネルギーであるため、私たちが愛を恐れているからだろう。

愛に視認性を与えるため、私は自分の最も有名な方程式で単純な代用品を作った。
「E = mc2」の代わりに、私たちは次のことを承認する。
世界を癒すエネルギーは、光速の2乗で増殖する愛によって獲得することができ、愛には限界がないため、愛こそが存在する最大の力であるという結論に至った、と。

私たちを裏切る結果に終わった宇宙の他の諸力の利用と制御に人類が失敗した今、私たちが他の種類のエネルギーで自分たちを養うのは急を要する。

もし私たちが自分たちの種の存続を望むなら、もし私たちが生命の意味を発見するつもりなら、もし私たちがこの世界とそこに居住するすべての知覚存在を救いたいのなら、愛こそが唯一のその答えだ。

恐らく私たちにはまだ、この惑星を荒廃させる憎しみと身勝手さと貪欲を完全に破壊できる強力な装置、愛の爆弾を作る準備はできていない。

しかし、それぞれの個人は自分のなかに小さな、しかし強力な愛の発電機をもっており、そのエネルギーは解放されるのを待っている。

私たちがこの宇宙的エネルギーを与えかつ受け取ることを学ぶとき、愛しいリーゼル、私たちは愛がすべてに打ち勝ち、愛には何もかもすべてを超越する能力があることを確信しているだろう。なぜなら愛こそが生命の神髄(クイントエッセンス)だからだ。

私は自分のハートの中にあるものを表現できなかったことを深く悔やんでおり、それが私の全人生を静かに打ちのめしてきた。
恐らく謝罪するには遅すぎるが、時間は相対的なのだから、私がお前を愛しており、お前のお陰で私が究極の答えに到達したことを、お前に告げる必要があるのだ」。 お前の父親

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人生は続く。

静岡県熱海市伊豆山302
坂爪圭吾 KeigoSakatsume
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