いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

大切なのは、出発することだ。

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家や風呂やお布団のありがたみを思い出すために、GWはキャンプ道具一式をバイクに積んで『家に帰らない生活』を送っている。固い地面に眠り続けた日々のあとに、柔らかい布団で横になれた時の幸福は大きい。多分、幸福と不幸はワンセットだ。寝袋で眠ることは時にしんどい思いも与えるが、確実に、布団で眠れるよろこびを増幅させる。そして、屋内ではなかなか感じることの難しい、大地の深遠な広がりを感じさせてくれる。

世界各地を転々としている女性から「航空券代などは負担するので、来月、一緒にインドを巡りませんか?」という非常に魅力的なお誘いが届いた。インドにはまだ行ったことがないので、私は、快諾した。まだやったことのないこと、まだ行ったことのない場所に行く前に感じる、この、ワクワクする胸の高鳴りが大好きだ。どんなにささやかなものでも構わないから、一日にひとつ(それは「新しい料理のレシピを覚えた」という程度のものでも構わないから)、自分を更新するように、生まれてはじめての経験を重ねる日々を過ごしたい。

ローズマリー軟膏』

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神奈川県在住のT様から、自家製ローズマリー軟膏の新作が届いた。ご希望される方に無料で郵送(あるいは手渡し)いたしますので、何かしらの方法で坂爪圭吾までご連絡ください。過去に贈り届けた方々からも喜びの報告が相次いでおり、そんなにすごいものなのかと思って私も自分に使ってみたところ、その、絶大な効果に度肝を抜かれました。作り方も簡単みたいなので、手荒れに悩む方など、是非、近所のホームセンターで苗を購買することをおすすめいたします。

※※※ こちらの募集は終了いたしました ※※※


『大とろ風さしみこんにゃく【feat.酢みそ】』

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あまりにも素晴らしいこんにゃくと出会い、私は、所持金のすべてを投げ打って『大とろ風さしみこんにゃく』を100個発注した。言葉を失うほどに美味い(付属する『酢みそ』のタレが半端ない)ので、無料で人々に郵送しまくるために発注した。が、よくよく考えてみたら100人に贈り届けるための郵送代が自分にはないことに(25キロのこんにゃくが届いてから)気がついた。が、そんなことはどうでもいいのだ。大切なことは『生かしたいひとを生かすために生きる』ことであり、私は、これほどまでに美味しいこんにゃくを製造し続けてくれた石川蒟蒻工場様を生かすために生きたいのだと思ったのだ。大量のこんにゃくをどのように展開させていくのかは未定ですが、是非、ご賞味ください(熱海に来たひとには無料であげます)。


長い旅の途上

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今回の「わたり文庫無料郵送の一冊」は、星野道夫長い旅の途上』になります。本に限らず、ひとやものやことには【外に連れ出してくれる力】がある。新しい靴を買えば外に出かけたくなるし、キャンプ道具を買えば自然の中でキャンプをしたくなるし、素晴らしい言葉に触れることができれば、素晴らしい人生を送りたくなる。星野道夫さんの言葉には、小さな世界を飛び出して、広い世界に連れ出してくれる力がある。ご希望される方は、何かしらの方法で坂爪圭吾までご連絡ください。御当選(?)された方には、24時間以内に折り返しご連絡いたします。

※※※ こちらの本は、新潟県にわたりました ※※※

僕らの人生というのはやはり限られた時間しかない。本当に好きなことを思いきりするというのは、すごく素晴らしいことだと思います。

人の心は深く、そして不思議なほど浅い。きっと、その浅さで、人は生きてゆける。

僕が暮らしているここだけが世界ではない。さまざまな人々が、それぞれの価値観をもち、遠い異国で自分と同じ一生を生きている。つまりその旅は、自分が育ち、今生きている世界を相対化して視る目を与えてくれた。それは大きなことだった。

バスを一台乗り遅れることで、全く違う体験が待っているということ。人生とは、人の出会いとはつきつめればそういうことなのだろうが、旅はその姿をはっきりと見せてくれた。

偶然の一致に意味を見出すか、
それとも一笑に付すか、
それは人間存在のもつ大切な何かに関わっていた。

その大切な何かが、
たましいというものだった。

一つは、なるべく早い時期に、人間の一生がいかに短いものかを感じとってほしいということ。
もう一つは、好きなことに出合ったら、それを大切にしてほしい

寒いことが、人の気持ちを緩めるんだ。
離れていることが、人と人とを近づけるんだ。

人間の風景の面白さとは、私たちの人生がある共通の一点で同じ土俵に立っているからだろう。一点とは、たった一度の一生をより良く生きたいという願いであり、面白さとは、そこから分かれてゆく人間の生き方の無限の多様性である。

大切なのは、出発することだ。

この世に生きるすべてのものは

いつか土に帰り、また旅が始まる。


大切なのは、出発することだ。

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来月はインドに行くが、五月は11日に愛媛県行きの航空券があるだけ(実際に足を運ぶかは未定)で、何もすることがない。自分の予定を自分で決めるのも良いけれど、自分の予定を自分以外の他人に決めてもらうことも、多分、素晴らしい。自分では発想し得ない角度の依頼が舞い込み、場合によっては、インドにも行ける。自分自身を奴隷として解放して自由に好き勝手に使ってもらう『奴隷経済』というものを過去にやっていたのですが、再び、五月限定でこれを再開したいと思います。


同じように、熱海の家も『誰もいない期間』が増えてきた。善意のカタマリでもあるこの家も、何か、素敵な化学反応の場にしていきたいと思っている。私は、多分、数年前から「自分で決める」ということを放棄してしまっている。目には見えない大きな流れの中に身を委ね、そこで起きた出来事や、そこで手にしたものやことを、再び、大きな流れの中に投げ出していく。自分ではなく、自由に委ねる。多分、生きるということは「どうにかする」ということ【自分でコントロールできるもの】ではなく「どうにかなる」ということ【自分のコントロールを超えたもの】だと思う。

初夏を迎え、大地は賑やかになってきた。草木は芽吹き、虫達は這い回り、鳥達は飛び、蜂は蜜を運び、猫は寝転び、蟹は沢を歩く。ありのまま、そのままの姿で命を燃焼させる姿を見せてくれるのは、必ずしも、人間ばかりではない。ひとりきりの時間が多いけれど、これだけ賑やかな空間にいると「ひとりではない」という気持ちにもなる。五月だ。空に、雲に、海に、風に、大地に、外に連れ出す力が充溢している。大切なのは、出発することだ。不器用でも、無様でも、一生懸命に生きた記憶が思い出になる。自信や能力があるからやるのではなく、自信も能力もなくてもやる、やりたいと思ったからやる、きっと、それだけで人間は清々しく生きることができる。


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人生は続く。

静岡県熱海市伊豆山302
坂爪圭吾 KeigoSakatsume
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