いばや会議を舞踏家Hさん(女性)としました。
1・男性の役割が世界を拡張することならば、女性の役割は別にある。
坂爪「俺は自分の連絡先とスケジュール《
坂爪圭吾》を公開しているから、色々なひとから『会えませんか?』という連絡をもらって、都合がつく限り会うようにしているんだけど、結構な頻度で女性からも『私にも家を持たない生活は可能ですか?』って尋ねられるのね」
舞踏家H「はい」
坂爪「でね、俺は、うまく言えないんだけど『女性にはやる必要がない(やらない方がいい)』ような気がしていて、なんというか『身体がそういう風につくられていない』ような気がするの」
舞踏家H「うん。それはわかるよ」
坂爪「お、わかってくれますか!」
舞踏家H「生理現象とかもあるしね」
坂爪「これは男女差別みたいに響いちゃうかもしれないんだけど、でも、感覚的に『男性の役割が世界を拡張することにあるならば、女性の役割は別にあるような気がする』の」
舞踏家H「なるほどね」
2・冒険するとか世界を広げるとか、感覚的に非常に男の子っぽい。
坂爪「この前、大阪で『私もブログをやっているのですが、いまではブログの収益だけで生きていけるようになって、正直に言えば物凄い暇になってしまったから、坂爪さんみたいな《家を持たない生活》をやってみようかなと思ったのですが、でも、何か違うような気がしていて』って話してくれて」
舞踏家H「うん」
坂爪「でね、その人が『それで、自分は何がやりたいんだろうかって考えてみたら《育てる》というワードが出てきたんです。それは植物でも動物でも赤ちゃんでも何でもいいのですが、とにかく何かを育ててみたいなあっていう感情が湧いてきたんです』って話してくれたのね」
舞踏家H「うん」
坂爪「でね、それを聞いて、俺は『おお!女性的だ!』って思ったの。なんていうか、男の俺からはなかなか『育てる』という発想は出てこないから、それが非常に斬新に響いたというか何というか」
舞踏家H「確かに、坂爪さんには『育てる』というよりも『冒険する』とか『世界を広げる』とか、とにかく思考や行動が外に向いている印象があるね」
坂爪「そう!でね、冒険するとか世界を広げるって、感覚として非常に男の子っぽい気がするの。だから、男の俺は『男の子的な感覚』に従っていたら勝手にハッピーになってしまう気がするんだけど、でも、それは俺が男の子だからで、女性には女性の(男性とは違う形の)幸福があるような気がして」
舞踏家H「はい」
坂爪「俺は男だから、男目線でしか世界を眺めることができないでしょ。だから、常に『自分は半分でしかない』っていう感覚があるの。だからなのか、最近は(残りの世界の半分である)女性には世界がどのように見えているのかとか、女の子的な感覚とは何なのかということに興味があるのです」
舞踏家H「なるほどね」
3・まったくあなたはしょうがないわねえ感。
坂爪「これまた感覚的な話になるんだけど、家を持たない生活をしていると、とにかく人々の中にある『(女性ではなくて)女性性に助けられている』っていう感覚を物凄い強く覚えるのね」
舞踏家H「はい」
坂爪「実際、多くの女性は本当に優しいし、周囲の男性にも女性性を強く感じる人達が多いのね。この前も、高知までわざわざ俺を呼んでくれた男性が『高知においては、坂爪さんには一円も使わせません!』って言ってくれて、食費も何もかもを全部負担してくれて」
舞踏家H「おー!」
坂爪「でね、俺もその男性のことが本当に好きになってしまったから、俺も何かをしたいなあって感じていることを伝えたら、この言葉にはめちゃめちゃ驚いたんだけど、男性が『坂爪さんを見ていると、甘やかしたくなるんです』って言ってくれたの」
舞踏家H「おー!」
坂爪「『甘やかしたい!』って言ってくれたんだよ!」
舞踏家H「おー!」
坂爪「こういう優しさに触れることがほんとうに多くて、この感覚を別の言葉で言い換えると『まったくあなたはしょうがないわねえ感』とでも言えばいいのでしょうか」
舞踏家H「はい」
坂爪「なんかね、物凄い強烈な母性で俺を包んでくれているような気がするの。俺が完璧な存在だから優しくしてくれるんじゃなくて、俺がダメダメで、欠けているところばかりで、だからこそ『まったくあなたはしょうがないわねえ感』みたいなものが謎に引き出されて、絶大なる許しと共に何かをしてくれることがほんとうに多くて」
舞踏家H「『許し』って、女性的だよね」
坂爪「そう!俺は許されまくっているんだよ。この『まったくあなたはしょうがないわねえ感』によって、自分という人間は生かされている。これって『愛』だなあって思ったんだ」
4・男性が「どれだけ遠くに行けるか」の勝負をしているのに対して、女性は「どれだけ自分のいる場所を居心地の良いものにしていけるか」の勝負をしている。
坂爪「それでね、男性が『どれだけ遠くに行けるか』の勝負をしているのに対して、女性は『どれだけ自分のいる場所を居心地の良いものにしていけるか』の勝負をしているような気がしたの」
舞踏家H「あー!」
坂爪「わかる!?」
舞踏家H「わかる!」
坂爪「しゃー!」
舞踏家H「しゃー!」
坂爪「しゃー!」
舞踏家H「しゃー!」
坂爪「しゃー!」
舞踏家H「しゃー!」
坂爪「しゃー!」
舞踏家H「あと、女は群れたがるね」
坂爪「おー!」
舞踏家H「群れたがる傾向にあるね」
坂爪「それって何なんだろう。いじめとかもそうだと思うんだけど、同じ敵を設定することによって、仲間内の共同体意識を高めるみたいなことってあるよね」
舞踏家H「あるね」
坂爪「昨日、高知でイベントをやった時に来てくれた女性の人が
『私もバックパッカーみたいに旅をしながら生活をするみたいなことに憧れていた時期があって、女性で長年旅をしているひとたちを観察していたのですが、何というか《みんなボロボロに疲れ切っている(乾き切っている)》印象を受けたんです』って話してくれたの」
舞踏家H「うん」
坂爪「それでね、その女性も『私も数ヶ月旅をしながら生活をするということをしていたのですが、何が一番嫌だったかって《お土産を買えないこと》だったんです』って」
舞踏家H「なるほどね」
坂爪「『お土産を買えないことが悩みでした』っていうのが面白くて。俺は移動する中でもお土産を買って帰りたいなんて気持ちになったことは皆無だから、この感覚も女性的なのかなあとか思ったりして」
舞踏家H「『巣』だね」
坂爪「おー!巣!それ!」
舞踏家H「『慈しむ』という感覚に近いのかも」
坂爪「なるほど…」
舞踏家H「これも女性的な感覚かもしれないね」
5・『男性は真理や自由を求めて彷徨うけれど、女性は存在そのものが真理であり、自由であるような気がします』
坂爪「もはや感覚的な話しかできないんだけど、男の役割が『家を増やす』ことにあるとしたら、女の役割は『家を整える』ことにあるような気がしたのね。だから、家のない生活を女の人がやる必要はない気がしたというかなんというか」
舞踏家H「確かに、私も女だけど『冒険に出る』というよりも『誰かを迎える』とか『受け入れる』という感覚の方に、共感というか近いものを感じるよ」
坂爪「『おかえり感』ですね」
舞踏家H「うん」
坂爪「それだと、男は『いってきます感』だね」
舞踏家H「極端だけどね」
坂爪「乱暴にまとめると、ね」
舞踏家H「わかるよ」
坂爪「これは前に女性のひとが言っていたんだけど、男はバカだから自分で全部を見る必要があるんだって。だけど、女の人は『ちらっと見るだけでいいの』って。そんなことを言っていたんだ」
舞踏家H「なるほどねー」
坂爪「みっつさんも『男性は真理や自由を求めて彷徨うけれど、女性は存在そのものが真理であり、自由であるような気がします』とか言っていて」
舞踏家H「おー!」
坂爪「なんか、わかるなあって思ったんだ」
6・神は「好きなように生きなさい」と言っている。
(この辺で裸足になりながら舞踏家が踊る)
坂爪「非常に素晴らしい踊りですね」
舞踏家H「自然の音をBGMに踊るのは最高の贅沢ですね」
坂爪「わたしも踊りたくなってきました」
舞踏家H「踊ればいいじゃないですか」
坂爪「自意識が邪魔をしています」
舞踏家H「自意識の問題は根深いですね」
坂爪「前にも同じことを言われた気がします」
7・男性の役割は「女性の本音を翻訳する」こと。
坂爪「自意識と言えば、男は考える生き物であるのに対して、女は感じる生き物であるような気がするのね。男は『考え過ぎて動けなくなる』のに対して、女の人は『あんまり深く考えないで、面白そうだと思えばぴょいと飛び込んじゃう力』がすごいあるような気がするの」
舞踏家H「それはあるね」
坂爪「多分、男性の強味は『100考えることができる』ことにあると思う。言語化が得意なの。だけど感覚的な話になるとすごい弱くて、感じることは10程度しかできないの」
舞踏家H「はい」
坂爪「それに対して、女の強味は『100感じることができる』ことにあると思う。なんていうか、男よりも見ている世界がよっぽどカラフルで、彩りに溢れている。だけど言語化が苦手だから、考えることは10程度しかできないの」
舞踏家H「なるほどね」
坂爪「うん」
舞踏家H「90の差だね」
坂爪「そう、だから男の俺としては、稀に『男の役割は女の本音を翻訳することにある』んじゃないのかなあとか思うことがあるの。男性は考える生き物で、女性は感じる生き物だと思うから、日常的に女性が感じていることを言語化が得意な男性が翻訳することで、男性も(女性と同じように)豊かでカラフルな世界を生きることができるんじゃないだろうかって思うんだ」
舞踏家H「なるほど!」
坂爪「たまにさ、テレビの討論番組とか雑誌の対談とかでも『男と男が話しているだけ』のやつを目にすることがあって、そういうのを見ると『半分じゃん!』ってすごい思うの。世界は男と女の半分で出来ているのに、なぜに世界の半分でしかない男だけで話しているのかが謎で」
舞踏家H「うん」
坂爪「『半分じゃん!』って凄い思うんだよ」
8・断捨離は女性に有効か?
坂爪「最近は断捨離とかもブームじゃないですか」
舞踏家H「頻繁に耳にしますね」
坂爪「俺もこんなツイートをしておいてなんだけど、稀に『断捨離は女性に有効か?』みたいなことを考えることがあって」
舞踏家H「はい」
坂爪「なんかさ、身体の構造的にも女性は『溜め込もうとする』生き物だと思うのね。だけど『断捨離しろ!余計なものは捨てろ!』というのは、極端だけど『死ね!』って言っているような気がするの」
舞踏家H「はい」
坂爪「もちろん余計なものが増えるのは面倒くさいだけだし、探し物に時間がかかるのは減らしていきたいものだとは思うけど、必ずしも『モノを減らすこと=GOOD』ではないような気がしていて」
舞踏家H「なるほどね」
坂爪「多分、モノを減らすことよりも『自分の大切なものに囲まれること』が大切なんだと思うのね。男性のゴールは『身軽になること』だけで充分だけど、女性のゴールは『断捨離は通過点でしかなくて、断捨離を経由することで《自分にとって大切なもの》が明確になること』なんじゃないのかな」
舞踏家H「なるほどね」
坂爪「これは完全なる俺のエゴだけど、花を飾る余裕とか、可愛らしい食器が置いてあるとか、空間全体にテーマを感じるとか、生活全体に『潤いを感じる』女性に魅力を覚える」
舞踏家H「潤いは大切だね」
坂爪「潤いを感じるためには、ある程度のものは大切だと思うのね。だから、なんでもかんでも捨てて身軽になればいいっていうのは、非常に男性的であるような気がしたのです」
9・自分にとっての幸福がわからないと、一般的な幸福に翻弄されてしまう。
坂爪「いろいろと話してきたけれど、結局、自分にとっての幸せとは何かということをしっかりと掴むことが大切なんじゃなかろうか、みたいなことを最近はすごい思うんだ」
舞踏家H「そうだね」
坂爪「ああしなさいとかこうしなさいとか、世の中にはほんとうにたくさんの情報があって、自分がどうしたいのかをしっかりと捉えていないと『周囲の人達のアドバイス』に翻弄されてしまう気がして」
舞踏家H「うん」
坂爪「モノが多いのはダサいとか、結婚していなければ人間として半人前だとか、いろいろなことが言われているけれども、究極的に大事なのは『自分はどういう人生を送りたいのか』だと思うの」
舞踏家H「うん」
坂爪「自分にとっての幸福がわからないと、一般的な幸福に翻弄されてしまう。だから、周囲の人がどうだとか、周囲の期待は何かとか、そういうことは一旦置いておいて、自分はどうしたいのか、自分にとっての幸福は何なのかっていうことをしっかりと掴むことが、これからは本当に大切になるんだろうなって思うんだ」
10・人生とは「よろこびの自己ベストを更新する」日々である。
坂爪「世界には男と女しかいない訳でしょ」
舞踏家H「そうだね」
坂爪「だからさ、綺麗事みたいに響くかもしれないけれど、男とはこうだとか、女とはこうだって決めつけるんじゃなくて、もっとお互いに話し合った方がいいんじゃないのかなって思うんだ」
舞踏家H「そうだね」
坂爪「相手のことも知っているようで実は全然知らなかったっていうことは結構あるし、それは自分自身に対しても同じで、知っているようで全然知らなかった自分自身っていうのも、結構あるような気がしているんだ」
舞踏家H「そうだね」
坂爪「自分を確認するために他人がいるのだと思うし、同じであることを強制するんじゃなくて、違いを楽しむことができたら最高だなあって。だから、自分を知るためにも相手を深く知るようにしたり、すぐに決めつけたりしないで『しっかりと話を聞く』ことが大事なんじゃないのかなって思った」
舞踏家H「そうだね」
坂爪「自分を知るとか、相手を知るとか、そういう『人間を知る』という作業は、きっと楽しい時間になると思うんだ。当たり前のことだけれど、自分が嫌いなことにエネルギーを注ぐよりも、自分が好きだと思えることにエネルギーを注いでいたいよね」
舞踏家H「自分を擦り減らすのはつらいもんね」
坂爪「苦痛に耐える日々よりも、身体が感じるよろこびの自己ベストを更新するような日々を送りたい」
舞踏家H「そうだね」
坂爪「なんだかうまくまとめることができないんだけど、
高知県で開催されたイベントにヒビノケイコさんという素晴らしい文章を書かれる女性が来てくださり、当日の模様を女性的な観点から見事に言語化してくだったので、ぜひ、皆様にもご覧いただけたら幸いです」
舞踏家H「素晴らしいブログだね!」
坂爪「実物も素晴らしい方でした!」
坂爪&舞踏家H「OVER!!!」
(人生は続く)
坂爪圭吾 KeigoSakatsume《ibaya》
LINE:ibaya keigosakatsume@
gmail.com