いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

どんどんはじめて、どんどんやめよう。

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三宮のドトールにいる。放浪生活をしていると、人間の冷たさと温かさに敏感になる。表面的な優しさなのか、深い愛情なのか、頭から出ている言葉なのか、腹から出ている言葉なのか、真剣に生きているか、自暴自棄になっているのか、薄らとだがわかる。冷たい人間に出会うと淋しくなるが、冷たかった人間が徐々に希望を語り出す姿を見ると、心が喜ぶ。春が来て、花々が芽吹く姿を見ている気分になる。

 

おおまかなスケジュール

12月16日(木)神戸

以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)

 

時間は、命。

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五年前に沖縄でお会いしたY様と再会した。Y様は沖縄で出会った時に泣いた。自分は39歳になるのにまったく成長できていないと言って泣いた。私は笑った。あなたは面白いですねと言って笑った。笑ったら「面白いですか?」とY様も笑った。Y様は演劇をやっている。演劇をしている時は「一緒に死のう」と思うと語った。上っ面を撫でるようなやりとりでは喜びは生まれない。一緒に死のう。お前と死ねるならば、舞台で死ねるならば本望だくらいの思いで本番を迎えていると語った。人間関係も同じだと思った。自分を取り繕って好かれても、後には何も残らない。

 

二年前に横浜でお会いしたM様に再会した。当時、私はごちゃまぜの家という誰でも使える家を運営(?)していた。恋人からの暴力を受けて身の危険を感じたM様は、愛犬と一緒に横浜の家に避難した。そこで私たちは数週間一緒に暮らした。現在、M様は神戸で愛犬と一緒に暮らしている。あの頃を懐かしく振り返りながら、M様は語った。私には二十歳を超える息子がいるのだが、先日、勤めていた仕事を「働きたくない」と言う理由で辞めた。昔の自分だったら「怠けている」とか「もっと働きなさい」とか世間体を気にしていたかもしれないが、不思議と今は「いいんじゃない。やりたいことをやろうよ」と思うことができて、息子を受け入れることができた。こんなことを言うのも失礼かもしれないが、坂爪さんのように働いていない人たちをたくさん見たことが、自分の心の器を大きくしたのかもしれない。

 

私は私のために答えた。確かに自分は一般的な意味での仕事はしていないけれど、めちゃめちゃ仕事をしているつもりではいる。と。すると、M様は「めちゃめちゃしていると思います!」と言った。働きたくないと言う人は多いが、本音は違う。働きたくない人間なんていない。誰かの役に立つことに喜びを感じない人間はいない。働きたくないのではなく、ただ、微妙な生き方をしたくないだけだ。働きたくないと言う人の本音は「働きたい」だと思う。本音は「いい仕事をしたい」だと思う。しかし、いい仕事とは簡単に見つかるものではない。だから、偉そうだけど、探すことをやめないで欲しいと思った。探し続けることをやめないこと。そのことに疲れてしまうこともあるけれど、それでもなお、探し続けること。試し続けること。飛び出し続けること。探し続けるあなたを見て、周囲もどんどん探し始める。時間は、命だ。自分を大事にするということは、時間を大事にするということだ。

 

どんどんはじめて、どんどんやめよう。

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里親になった女性の話を聞いた。妊活をしたもののこどもに恵まれず、養子を迎える決断をした。彼女の実家はお寺で、様々な人々が出入りする環境を自分も作りたいと話した。里親は専業主婦でなければならないなどといった諸条件がある。45歳を超えると、0歳児の受け入れはできない。彼女はちょうど45歳になるため、1歳児の里親になった。現在、日本には親と暮らせないこどもが約45,000人いる。里親を得られるこどもはそのうちの2割で、残りの8割は施設で暮らす。長期間施設で暮らすことはあまりよいこととはされていない。家庭的な環境の中で「自分だけを見てくれる大人」の存在を無しに育ったこどもは、自分が家庭を築いた時に子育てのやり方に悩み、苦労することが多いと聞く。里親の定着率は75%で、四組に一組は金銭的・精神的な問題に耐え切ることができず、一年以内にギブアップしてしまう現実もある。里親には守秘義務がある。周囲と悩みを共有することができない。

 

最近、毎日のように飲みの場にいる。昨日は三宮の高架下で飲んだ。お酒は好きだが、忘れるために酒を飲む人間は嫌いだ。そういう酒の飲み方をしている人がいたので、説教をした。俺は忘れるために飲みたくない。忘れる道具にされるのも癪だ。俺は覚えていたい。忘れられない時間にしたい。酒を飲めばいくらでもごまかせる。でも、それじゃ、いつまでたっても寂しいままだろ。誰も本当のことを言わなくなる。お前が女から相手にされているのも、ちょっと我慢すれば酒を奢ってもらえると女が思っているからなんだよ。お前はいいように使われているんだよ。そんな繋がりを飲み仲間とは言わないんだよ。利用し合ってるだけなんだよ。誰も本当のお前に興味なんてないんだよ。そんな環境にいるなよ。命を無駄にするなよ。

 

昨夜、K様が高架下に駆けつけてくれた。K様は言った。自分は挙動不審な人間だからみんなから裏で馬鹿にされることも多くて悲しくなることも多いが、坂爪さんが神戸にいると聞いたので自転車で来ました。仕事はつらいけど俳句の会をやっている時間はみんなの本当の思いに触れることができて、運営的には大変だけどいい時間を過ごせています。坂爪さんに渡したいと思って短歌を書いてきたのだけれど自転車の描き方がわからなくてGoogle先生にお願いして描き方を習いました。私はずっと低空飛行だけど落ちてないです。まだ飛んでいます。落ちてないです。と。色々な人々に出会う。結構多くの人から「苦しい時、坂爪さんの言葉に助けられました」と言われる。おかげさまで元気になりましたと言われるが、酷い言い方をすると「今も苦しめよ」と思う。生きることに真剣である限り、悩むし、苦しむ。苦しむ人は、馬鹿にする対象じゃない。下に見る対象じゃない。尊敬する対象だ。上に見る対象だ。悩めよ。悩み続けろよ。それが生きるってことだろう。苦しみの渦中にいる時期はつらいけど、でも、だからこそめちゃめちゃ生きているんだよ。生きる姿には、歌がある。死んだら楽になるんだから、生きている間は苦しもうよ。

 

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人生は続く。

 

坂爪圭吾 KeigoSakatsume
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE http://urx2.nu/xkMu

 

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