いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

生きているだけでいい、それ以外はおまけだよ。

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三日間の無料喫茶店を終えて、いま、熱海のデニーズからこの記事を更新している。これから、車に野営用具一式を詰めて(世界で一番美味しい珈琲を淹れる女性と一緒に)数日間の旅に出る。そして、旅先で最高の珈琲を振る舞う「野点珈琲店【通称・野点カンタービレ】」を敢行する。カンタービレという言葉には「歌うように(美しく)」という意味があり、私は、この言葉の響きを愛している。


私は、過去に、新潟県にある洞窟の中にテントを張って暮らしていた時期がある。日本海に沈む夕日を独占できる素晴らしい景観の場所になるので、そこで「野点珈琲店」を開催できたら面白そうだなあとは思っているものの、アクセスが悪過ぎる為にお客さんは誰も来ないだろうなあとも思っている。具体的な開催場所などは、決まり次第改めてお伝えいたします【告知しない可能性もあります!】。

三日間の無料喫茶店【Envelope】を終えて。

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嵐のように過ぎ去った三日間の無料喫茶店【Envelope】の日々は、たくさんの記憶を残してくれた。Envelopeの玄関には、わたり銀行【みんなの財布】なるものが設置されている。この中にあるお金は誰でも自由に出し入れができる「循環型(?)の財布」になっていて、常に変動を続けているもののお金がなくなったことはない。

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宮城県気仙沼市在住の女性から、Envelopeの開店記念に手作りの花のリースが届いて、私は慟哭した。箱を開けた瞬間にたちこめる花の香りが素晴らしくて、激烈なうれしいが込み上げた。添えられていた手紙には「開店おめでとうございます。新しい、より大きな循環を感じました」と書かれていて、ああ、自分は『(交換ではない)循環』を大切にしていきたかったのだということを思い出した。

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鹿児島県からは「お友達のカメラマンさんが、インドを旅した時の写真をポストカードにしていたものを同封します。逢初庵【Envelope】を訪れた方が、逢初庵から大切な誰かにラブレターを出してくれたらステキだなと思います(ステキだと思うだけです。自由に使ってください!!)」という言葉と共に、ポストカードと切手が届いた。なんて素晴らしい心遣いなのだ!!と、私は慟哭した。

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東京からは手編み(!)のバッグとアクセサリーが届いた。

無料の喫茶店を開かれるということで、もしよろしければ・・・と思い、お送りしました。私は編みものが好きで、小物やセーターなどを編むのですが、これを「無料でいろんな人にあげてみたい」と思ったのです。理由は、ただ単に「売ったり買ったり」するよりも、「あげる・もらう」の方が嬉しいな!と思ったからです。なので、少しなのですが、バッグとアクセサリーを送ります。バッグは、実はMAYUさん(坂爪注・MAYUとは、いばやの共同代表者です)の絵をイメージして作りました!よければ「わたりニット」?として、Cafe Envelopeの一角に置いていただけたら本当にうれしいです。今は暑いので夏素材ですが、冬にはマフラーや手袋もお送りできたらな・・・と妄想しています!暑い日が続きますが(熱海の気候はどんな感じでしょうか?)お身体に気をつけてくださいね。これからもブログ楽しみにしています!

大和民族による心遣いの数々に、私は再び慟哭した。

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江ノ島で喫茶店を営む女性からは、ソファーとちゃぶ台と高級なティーセットまでいただいてしまった。他にも様々な恩恵が熱海に届き、そのすべてを紹介できないことが悔やまれてならない。開店当初は「無料の喫茶店をやりたい!でも、準備が足りないから水しか出せない!」という状態でスタートをしたにも関わらず、いま、皆様の恩恵によって世界にまたとない喫茶店が、ここ、熱海に誕生した。


無料の喫茶店【Envelope】の、これから。

三日間限定となった無料の喫茶店には、およそ50名ほどのひとが(北海道や岐阜や東京や大阪や千葉や愛知や新潟や神奈川や兵庫や栃木から)様々な手土産を持って遊びに来てくれた。テーブルの上は軽い地方物産展状態になり、水と一緒に、全国津々浦々の郷土土産を楽しむような状態が生まれた。喫茶店とは名ばかりで、結果的には座席の垣根を飛び越えて全員で団欒をするような状態が常態になった。

店主役の私は早々と自らの役割を放棄し、途中から昼寝をしたりギターを弾いたりひとり虚空を見つめたりしていたので、いつの間にか台所にはお客様自身が率先して立つようになり(新しく来たお客さんには、お客さんが接客をするようになった)、いよいよ喫茶店【店側とお客様側】という役割のフレームは崩壊した。そこにあるものは「(上下関係のない)ただの人間」だけになった、その感覚がとても心地良かった。

これからも定期的にEnvelopeを開店していきたいと思う。私がいなくても、鍵は開けておいて誰でも自由に出入りができて、軽食を食べたり作ることができて、昼寝もできて、のんびりと手紙を書いたり読書をしたりすることができるような、そういう空間として開放をしていきたいと思う。月並みな言葉になるけれど、自分ひとりだけの力ではなく「みんなの力で進化を続ける永遠に未完成の喫茶店+α」として、新しい展開を見せてくれることを楽しみにしていたい。

『もたない、すてない、ためこまない。身の丈生活』

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今回の「わたり文庫無料郵送の一冊」は、静岡県三島市から遊びに来てくれた男性が持ってきてくれたアズマカナコさん著作『もたない、すてない、ためこまない。身の丈生活』です。節約や忍耐という言葉には後ろ向きな響きを感じるけれど、アイデアとか実験などの言葉にはワクワクする前向きな響きを感じます。ご希望される方は、何かしらの方法で坂爪圭吾までご連絡ください。御当選(?)された方には、24時間以内に折り返しご連絡いたします。

※※※ こちらの本は、沖縄県にわたりました ※※※

冷蔵庫があったころは、いつも庫内の使いかけの食材や賞味期限の近いものを気にして、献立を考えていました。今は、その日に食べたいものを買い、食べることができます。毎日の食事作りや買い物のストレスが減りました。冷蔵庫を手放した一番の収穫は、ありすぎることの不便さに気付けたことでした。(本文より)【主婦の友インフォス情報社】


生きているだけでいい、それ以外はおまけだよ。

無料の喫茶店最終日のテーマは「生きているだけでいい、それ以外はおまけだよ」というものになった。ひとつの企画を主催する時、主催者自身のこころの状態は、空間全体に大きく影響するものだと思う。それならば、主催者にとって何よりも大切な仕事は「(お客さんを大切に扱うこと以上に)自分の状態をピースフルなものにしておくこと【自分自身を大切に扱うこと】」だと私は思う。

平穏なひとと同じ時間を過ごすとき、ひとは、平穏な気持ちでいることができる。同じように、怒りや憎しみにまみれたひとと同じ時間を過ごすとき、ひとは、どうしても目には見えないネガティブなエネルギーを受け取ってしまう。自分に許せていないことを、他人に許すことはできない。家庭でも、学校でも、職場でも、自分のこころの状態ら何かしらの形で必ず周囲に影響を与えているのだと思う。

何かをしなければいけないとか、こうでなければいけないという思考に枠で自分や相手を縛ることよりも、私は「生きているだけでいい、それ以外はおまけだよ」という精神的なゆとりを身に纏い、あらゆるものを受け入れていけたならいいと思っている。夏だ。嫌なことを嫌々やりながら生きるよりも、やりたいことをやりたいようにぶわあとやって、腹の底から大好きなひとと笑い合えたら最高だ。


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人生は続く。

静岡県熱海市伊豆山302
坂爪圭吾 KeigoSakatsume
TEL 07055527106 LINE ibaya
MAIL keigosakatsume@gmail.com