いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

生かしたいひとを生かすために生きる。

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先日、東京在住の女性から「私の生命保険の受取人は母親になっているのですが、冷静に考えると母親は別にお金に困っている訳でもないので、坂爪さんに受取人になってもらえたらいいなあと思ったのですがいかがでしょうか」という驚愕のオファーを受けた。いまから2年前、家のない生活をはじめた頃から「家や金や安定した収入がないとき、果たして、人間は何処まで行けるのだろうか」というポイントに強い関心を抱いてしまった私は、現在も自分を使って実験を続けている。


この記事では、男女の立場の逆転現象について綴りたい。私達いばやの主要メンバーは、(説明が非常に面倒臭いために)男女6名で構成されている(ということにしておく)。男性陣は、坂爪と嘉向と保科の三人。女性陣は、MAYUCHAPAWONICAとAKIとCHIAKIの三人。女性陣はともかく、いばやの男性陣はゴミみたいな人間ばかりで構成されている。何がゴミみたいなのかというと、とにかく「まったくお金を稼ぐことができない」という点において、類稀ない無能っぷりを発揮している。

【いばや男性陣の動画】嘉向×保科×坂爪 - TwitCasting

あまりにも男性陣が無能なものだから、先日、女性陣が発奮した。女性陣が「私達が代わりにお金を稼げるように生きるから、そしてあなたたちにお金をまわせるように生きるから、あなたたちはそれで生きなさい」的なことを言ってくれた。お金を稼ぐことがとても苦手で、手にしたお金はすぐに周囲のひとたちに無料で散布してしまう男性陣は「ありがとう」と思った。そして、私は「こうしたありかたが新しい時代のスタンダードになるかもしれない」などということを思った。

女性陣+発奮=女神陣【世界救われる】


女性陣の提案は、このような形をとっていた。「私達には絵や写真やメイクアップのスキルがあるから、車に寝泊まりしながら全国を移動して、移動した先で『私達には生かしたいと思っているひとがいるので、正規料金プラスαでお金をいただけるととても嬉しいです』とお願いをして、そこでいただいたお金をあなたたちにまわす」というものであり、男性陣は三つの点において「ブラボー!」と思った。

1・安心して死ねる【見捨てられる可能性があるという点において、圧倒的にフェアである

ひとつめのブラポーは「安心して死ねる」ということで、本腰をいれて自分自身に集中できる(合理性や生産性などを度外視できる)。もちろん、男性陣が女性陣にいつ見捨てられてしまうかはわからない。自分たちの生き様の純度が落ちた時、女性陣には簡単にポアをされてしまうだろう。我々男性陣には、文句を言う資格はない。この点において、(一見するとただのヒモみたいに見えるけれど実は)圧倒的にフェアであるという点が気持ちいい。

2・自分で自分の活動をPRするよりも、第三者によってPRをしてもらえるために「(比較的)胡散臭くない」

ふたつめのブラボーは「自分で自分の活動をPRする必要がない」ということである。男性陣は、広告や宣伝が苦手だ。多分、自分たちの活動を言葉で説明するということに抵抗があるのだと思う。いばやの仮説のひとつに「自分たちの活動が未来にとって必要なものであれば、必ず誰かが『こいつらを死なせてはいけない!』と思って助けてくれるはずだ。しかし、自分たちの活動が未来にとって何も必要のないものであれば、自分達は路上で野垂れ死ぬだろう」というものがある。要するに、重要なことは言葉よりも生き様であり、生き様が見る人の心を動かせば男性陣は生き残り、生き様が何も人の心を動かさないものであれば、男性陣は死ぬことになる。

3・誰かのために生きる【稼ぐという新しいモチベーションになる

みっつめのブラボーは「自分が生かしたいと思うひとのために生きる【稼ぐ】」ということが、新しいモチベーションに繋がるということである。自分のためだけに生きるのは虚しい。しかし、自分の日々の頑張りが「自分が生かしたいと思うあのひとの力になる」のだと思えば、百万馬力である。しかし、自己犠牲的な献身は不幸を生む。自分のために生きること、そして、自分が生かしたいと思うひとのために生きること、これらが見事に合致した瞬間、多分、最強の人間になる。

【わたり文庫】『じぶんだけのいろ』

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久し振りの再開となります、今回の「わたり文庫無料郵送の一冊」は、世界的名作スイミーでお馴染みの絵本作家レオ・レオニ著作『じぶんだけのいろ(訳・谷川俊太郎)』です。こちらの本は、新潟市西区内野町でイロハニ堂という超絶素敵カフェをやっているS野さんが、はるばる熱海までご持参いただいた一冊になります。坂爪の感想は、ただただ「素晴らしい」のひと言に尽きます。谷川俊太郎の訳も素晴らしく、優しい気持ちがコポコポと溢れ出してきます。ご希望されるかたは、何かしらの形で坂爪圭吾までご連絡ください。御当選(?)された方には、24時間以内に折り返しご連絡をいたします。

※※※ こちらの本は、埼玉県にわたりました ※※※


【わたり音楽】『Man Taung Yeik Kho』

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わたり文庫に引き続きまして、わたり音楽なるものが勃発的に巻き起こりました。こちらのCDは、先日ミャンマーでお会いした日本人女性(最高に素晴らしい人柄!)が「わたり音楽とか、どうですか?」と手渡してくれました。我が家にはCDを聞ける環境がないために、データでもらった音源を聞いたら最高でした。わたり音楽は、直接熱海にお越しいただいた方に限り、無料で循環させていく予定です(三月いっぱいは熱海の自宅を完全に開放しています。みっつとあきとが留守番をしているので、興味のある方はこの機会に足をお運びください)


生かしたいひとを生かすために生きる。


このひとを生かしたい!と思えるひととの出会いは、単純に、自分自身のよろこびになる。私にとって、イロハニ堂のS野さんは心の底から生かしたいと思えるひとであり、何も食事をしないでもお金だけ置いて「また来ます!」と言って帰りたくなるような、そういう気持ちにさせてくれる稀有な女性だ。S野さんには生きていて欲しいと思うからこそ、S野さんが死にかけている時は自分の命を引き換えにしてでも、多分、脇目も振らずに駆け出すだろう。


経済力のない男性陣を支えるために、発奮した女性陣がチームで動いて男性陣を応援する。私は、ここに『いばやの進化系【かわいいの魔法で女性陣が女神陣になって世界を救う】』を見た。男性陣主導のいばやでは、たとえるならば「サッカーの試合で、全員がゴールキーパーをやる」ような生き方をしていた。これならば点を取られることはない(死ぬことない)けれど、いつまでも相手シュートを受け続けてボコボコになる上に、永遠にゴールを決めることができない。そこに現れた救世主が女神陣の発奮であり、何かこう、いい感じで男女の役割が逆転している所に新しさと面白さを見た。

このひとを生かしたい!と思えるひとを見つけることは、多分、天然記念物の保護に似ている。楽しそうに生きているひとを見ると、見ているこちらまで幸せな気持ちになる。私は、自分が好きだと思うひとには「そのままでいて欲しい」と思う。完璧であることなんて望まないから、未熟でも、不完全でも、のびのびと生きていて欲しいと思う。本当の意味で自由に生きている絶滅危惧種の天然記念物は、それを見るひとのこころも自由にする。生かしたいひとを生かすために生きる。その先に、いまだかつてないゴールを決める感動と興奮を皆で分かち合えたら最高だと思っている。


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人生は続く。

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