いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

愛とユーモアのある奴が勝つ。

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北海道の尋常ならざる暴風雪の中、欠航になり続ける飛行機の合間を縫って、奇跡的に熱海に戻ることができた。今日、3月1日(火)は『大安』と『一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)』のハイブリッドな吉日で、何か新しいことをはじめるには最高の日だと言う。このような機会は貴重だ。前回の投稿で「やりたいことは何もない」と書いたが、ふと、やってみたいと思えることが頭に浮かんだ。


愛とユーモアのある奴が勝つ。

私の信条のひとつに「愛とユーモアのある奴が勝つ」というものがある。先日、熱海市の副市長とお話をさせていただく機会に恵まれた。熱海市が解決したい事柄は「若者移住者の増加」と「外貨の獲得」と「熱海名物のPR」の三つである、みたいな話を聞いた。今更言うまでもないことだけれど、赤貧の貴公子でお馴染みの私には金もなければ仕事もない。もちろん、社会的信頼もない。

結論から言うと、私のような人間には行政と一緒に何かをするということができない。それならば「TEAM赤貧(何もないひとたち)」的な集団を結成して、TEAM行政(何もかもあるひとたち)とTEAM赤貧(何もないひとたち)のどちらが熱海を面白くすることができるのかという『愛とユーモア』を競うゲームをやるのはどうだろうか、ということを思った。

熱海の名物をつくる。

熱海には名物がない。「熱海といえばコレ!」と呼ばれるものもひとも団体もいない。これはピンチでもあり、チャンスである。TEAM行政は、いま、あるものを熱海名物にしようとしている。普通であれば「行政が売り出したいと思っているものに乗っかる」方がいろいろとうまくいくのかもしれないけれど、TEAM行政の最高の好敵手であるTEAM赤貧は、そんなことはしない。

TEAM赤貧は、TEAM赤貧なりの熱海名物を生み出して広く世の中に打ち出していく。いまはまだ、別に「コレ!」というアイデアがある訳ではない。しかし、赤貧の人間たちで「地元の名物をつくる」という作業は、面白くなりそうな気がする。そして、奇跡的にそれが地元の名物になった暁には、間違いなく、気持ち良い。私は、多分、(元来自尊心が低い人間だったために)弱いものが強いものに勝つという物語に、ある種の感動を覚える。必要なのは「痛快さ」だ。

家を拾う。

仕事が嫌で嫌で仕方がないひとや、自宅にひきこもっている20代の人達を熱海に結集して、1年間、ボロボロになるまで無給で働いてもらう。暇な大人が全力を出して熱海にエネルギーを注いだら、もしかすると、何か面白い結果が生まれるのではないだろうか。私は、ものを貰うことが得意だ。食糧ならば、どうにかなるかもしれない。あとは「どうにかなっていない」部分を埋め合わせるだけだ。

現状、衣食住の「住」は、自宅しかない。当面の目標は「家を拾う」ことであり、もしも、もしもTEAM赤貧の頑張りが実を結んで「家をもらえた!」ということになったら、きっと、きっと間違いなくハイタッチができると思う。必要なのは「ハイタッチ感」だ。日常生活の中で、思わず誰かとハイタッチをしたくなるような瞬間は少ない。TEAM赤貧は、ただ、その瞬間だけをめがけて突撃をする。

ひととのつながりがあれば死なない。

熱海で暮らしていると、様々なひとが、様々なものをくれる。私は「金がなければ生きていくことはできない」と思っていたが、もしかしたら「ひととのつながりがあれば人間は死なない」のではないだろうかと思うようになった。逆に言えば、ひととのつながりがないからこそ、自分ひとりだけの力で何もかもしなければいけないということになる。

TEAM赤貧が結成された暁には(そんな日が来るのだろうか)、最初はとにかく近隣住民の方々の御用聞きに徹する。もちろん無償で、若者ができることならばあらゆることを拒否せずにやる。御用聞きを重ねながら、自分たちの人間力とスキルを磨き、結果的に「あー、あのひとたちがいてくれて良かったわ」的なポジションを目指す。

わたり食堂などでゆっくりと実現しつつある「世代の幅を超えた交流の場」的なものになればいい。こどもを育てるのも、母親だけでなく「近所のおばあちゃんとかも手伝ってくれる」的なことになれば、食事を食べるのも、自分ひとりで食べるのではなく「近所のひとたちも残り物を持ち寄って集まってくれる」的なことになれば、多分、楽しい日々になるのではないだろうか。

ひとさらいをする。

多拠点生活のススメでも書いたように、最近の趣味は「ひとさらい」です。熱海は、(熱海駅前は正直に言えば微妙で半端ない高齢化も進んでいるものの)海も山も温泉もある素晴らしい場所だ。熱海に暮らすご近所さんを増やして、皆で、楽しく暮らせたらいいなあと思っている。インターネットがこれだけ普及しているいま、小さな飲食店や雑貨の製造や動画の配信などであれば、自由に楽しくフレキシブルに展開できるのではないだろうか。


「第3回!わたり食堂」も、3月5日(土・啓蟄)に開催されます。わたり食堂とは、誰でも無料で食事や飲み物や各種サービスを楽しむことができる、フリーミールの0円食堂です。サービスを受ける側ではなく、サービスを与える側が「お金を払って(自腹を切ってでも)サービスを与える」というシステムで運営されています。誰でも参加できるので、興味のある方は(比較的カオスティックな雰囲気になることが予想されますが)遊びにいらしてください。


『奇怪ねー台湾』

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今回の「わたり文庫無料郵送の一冊」は、はるばる東京から熱海に遊びにきてくれた(しかし、私は北海道に行っていたためにお会いすることができなかった)女性が持参してくれた『奇怪ねー台湾』です。本と一緒に添えられていた手紙には「この本は、私の父がくれたものなのですが、これを読んで台湾旅行に行きました。すごく楽しい旅でした♪この本が、誰かの足どりを軽くするきっかけになったら嬉しいです」と書かれていました。素晴らしい…!!ご希望される方は、何かしらの形で坂爪圭吾(さかつめけいご)までご連絡ください。御当選(?)された方には、折り返しご連絡をさせていただきます。

※※※ こちらの本は、埼玉県にわたりました ※※※


俺間万事塞翁が馬。

最近の好きな言葉は「人間万事塞翁が馬」です。何が幸となるものか、何が不幸となるものかは、後になってみないとわからない。成功か失敗かを決めるものは、他人でもなければ自分自身でもなく、時間になるのだろう。それならば「失敗を恐れて何かが出来ない」と感じる気持ちは、何なのだろうか。

きっと、うまくやろうとか考えてしまうから行動が鈍るのだと思う。成功するためではなく「よし、失敗してやろう。傷ついてやろう」と思って突撃すれば、意外と清々しい結果になることが多い。大切なことは「うまくやること」なんかではなく、周りはどうあれ自分自身は「俺はやった」と思えること、自分自身に対する絶対的な手応えであり、潔さ、清々しさなのだと思う。

何がどう転ぶのかは誰にもわからない。私にあるものは「愛とユーモアのある奴が勝つ」という信条だけだ。深刻なものは苦手だ。悲愴感が出ているひととも一緒にいたくない。私は、落ち込んでいてもカラッとしているひとが好きだ。愛とユーモアの名のもとに、遊ぼう。そういう人達と一緒に『TEAM赤貧(あくまでも仮名です)』を結成したいと思っている。


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人生は続く。

静岡県熱海市伊豆山302
坂爪圭吾 KeigoSakatsume
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