いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

すべての人は詩人である。

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熱海での暮らしをはじめてから、今日で一ヶ月になる。過去の自分が「家のない生活」をしていたことがまるで夢だったかのように、自分でも驚きを禁じ得ないほど、多くの出来事に遭遇している。家を持たない生活を二年間続けて出た身も蓋もない結論は『(別にないならないでどうにかなるものの、やはり)家はあったほうがいい』というものになる。幸福な人間とは、他人の評価や世間的な肩書きとは関係ない、自分が好きな仕事をしていることと、自分が好きな家に住むことができている人間のことだ。


昨日、ローズマリーの奇跡という素晴らしい(!)記事を投稿したところ、様々な方々から「私にもローズマリー軟膏をください!」という連絡が届き、我々はまさかの出来事に狼狽し、そして、ローズマリーバブルが弾けた。また、愛知県在住のカメラマンの女性から「いてもたってもいられず連絡しました!ホームページに使う写真の撮影を、私にさせてください」という連絡が届いた。兵庫県在住の女性(シングルマザーで四人のこどもを育てている)からは「もしも自宅にインターネット回線を引くお金がなくて困っているのであれば、私が(次回のファッションを我慢して)インターネット回線工事代金を負担しますよ!」という連絡も届いた。善意も悪意も連鎖する。それならば、出来ることならば、自分は善意を連鎖させる役割を担いたい。


パンジー(小犬の横にはあなた)の奇跡

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過去に、私が「小坂明子の『あなた(1973年)』という曲が好きだ!16歳でこの曲をつくったのはやばい!」的なことを演説していたら、それを覚えていてくださった愛媛県在住の女性が、驚いたことに、20鉢(!)ものパンジーを贈ってくれた。私は、花と花が好きなひとが、好きだ。粋だ。ものすごい粋だ。こういうことができる人間が大好きだ。私は狂喜乱舞をした後に、あれ、冷静になると、あの日見た花の植え方を僕達はまだ何も知らないということに気が付き、愕然とした。

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泣きながら近所の門戸を叩いて「花の植え方を教えてください!」と懇願すればどうにかなるかなと考えていたところ、最高のタイミングで、園芸を趣味にしている女性(from京都)と、田んぼを借りて米を作っている男性(from川崎)が我が家に遊びに来てくれた。私は、ここぞとばかりに「花を植えることはできますか?」と尋ねると、男性が「ちょうど何かを植えたいと思っていたんですよ!」という余りにも出来過ぎた回答をくださり、よし、と思った私は「お願いします」と懇願した。

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男性のリードで、女性がサポートをする。私は、それを遠くから偉そうに両腕を抱えながら眺めている。自分があまりにも無力だと、これはもう見ちゃおれんと思った優しい方々が、救いの手を差し伸べてくれる。それも、これでもか!と言わんばかりの最高のタイミングで、必要な時に、必要なサポートが、必要なだけ舞い込む(ほんとうにありがとうございます)

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様々な方々から、様々な内容の連絡をいただく。そのすべてを紹介することはできないのですが、昨夜、一通の心温まる連絡が届いた。そこには「先日のブログ記事で、さかつめさんが『自分の生き方は、とてもじゃないけれどこどもの参考にはならない』と書かれていて、それで、思わずメールを打っています」と書かれていた。その後に届いたメールの文面があまりにも素晴らしかったので、下記に転載します。

圭吾さん、お返事いただけて、感激です!
お忙しい方だと思っていますので、まさかお返事いただけるとは思っておりませんでした。

調子に乗って、もう少し思っていることを伝えさせてください。ローズマリーが私の背中を押しています。

ローズマリーの軟膏が、ホントにキレイな色で暫し見とれました。それが繋いだ素晴らしい結びつきの瞬間にも感動です!

私は春に前職
を辞めてうちにいるのですが、秋から家で趣味のリース作りを始めたのです。そうしたら、それをご近所さんや友人が買ってくれて、ちょっとのおこづかいになりました。
そのリースなのですが、全部もらい物・拾い物でできるんですよ。私はそれがすごくいいなぁと思っているんです。豊かだなぁと。

私は田舎に住んでいますので、ご近所さんからリースの土台になる藁や、庭のローズマリーやラベンダー、友人宅からユーカリの葉、ちょっと山に行けばヒバやモミやローズヒップ、マツボックリ…。子供たちと散歩しながら、もらったり拾ったり(*^^*)

庭と知人と自然からもらったものを、私が円くまとめていくとリースになって、それをステキだと喜んでくれる人もいて、ものすごい喜びでした。

リースには、「永遠」とか、「循環」という意味があるので、圭吾さんのかわいいおうちのために作らさせていただきたいなぁと秘かに思っていたのです。

でも、クリスマス時期も過ぎたし、シンプルなおうちにあまり装飾はいらない気がしたし、男性はリースに魅力を感じないのでは…?などなどといろいろ思っておりました。
でも!
ローズマリーの奇跡の記事を見たら、「ローズマリーのいい香りのするエバーグリーンのリースを作って、多くの豊かな循環を願いたい!」という衝動が湧いてきたのです!

ご迷惑でなかったら、作って送ってもいいですか?もちろん、熱海の家に飾っていただけなくても、誰か気に入ってくれた人がいたらその方に渡していただいてもいいですし…。←同じような文を見たことがありますが、ホントにそんな気持ちです!

作りたくて作りたくてウズウズしてきてしまいました(^_^;)っていうか、作って送ります(笑)!
なんでしょうか、一種の化学反応ですよね。圭吾さんの魂の真っ直ぐさに触発されて、火がつきました!
似たような人たちが圭吾さんの発信に引き寄せられて、魂が発火してゆく感じ。発火するときに喜びがあるんじゃないかなぁ。私、今もすごく嬉しいです。これから何かの役に立つことができるかもしれない、できたらいいなぁ、できなくても、このワクワクだけでも十分に嬉しいです。

本も送ります。
ワカメも送りたいと思っています。もう既にあるのではないかとも思いつつ、送ります。大きな豊かな循環を願っています!

子供たちを寝せてからメールを打ちましたので、夜中で若干興奮気味になってしまいました。すみません。

でも、嬉しい時間になりました。本当に、ありがとうございます\(^-^)/
PS   写真はクリスマス前にローズマリーとラベンダーで作ったリースです。今回はリボンなしでクールに仕上げたいと思っています✨

坂爪「おおおおおおおごだ…!!(感動)」


『土(Soil)と心(Soul)と社会(Society)』

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今回の『わたり文庫無料郵送の一冊』は、サティシュ・クマール「土(Soil)と心(Soul)と社会(Society)」です。鉢植えの男性(失礼!)が持参してくださった本になるのですが、素晴らしい一冊です。この本は、あまり詳しいことはわからないのですが『買えない本』になるそうです。確かに、何処にも値段が書かれていない。それでいて、素晴らしい内容がたくさん散りばめられていると思いました。ご希望される方は、何かしらの形でご連絡をお願いします。すべてのメールに返信できない点だけ、ご了承いただければ幸いです。

わたしたちが暮らしたい世の中、それはすべての人が詩人である、ひとりひとりがアーティストである、そんな社会です。あるインドの偉大な芸術家は、こういっています。アーティストというのは特別な種類の人間ではない。すべての人が特別なアーティストなのだ、と。現代社会はわたしたちから、詩を、音楽を、芸術を、美術を奪い去ってしまったのです。なぜならわたしたちには時間が残っていないからです。わたしたちは大きな機械だとか、テレビや、便利さといわれるものに取り囲まれて、それに忙しくて芸術家であることができなくなってしまっているのです。
(中略)その時にわたしは、この世界に立ち向かって行く勇気をもらったのです。自然を愛し、人を愛し、人を信頼し、そしていかなる結果も期待せず、すべきである正しい事を実践し、その実践を続けていくということ。それが大切なのです。わたしたちが何かの結果を導き出そうとすると、かえって力を削がれることになります。逆に自分の行いに対するいかなる結果も成果も望まない時に、そしてその行為に全ての力を集中する時に、正しい結果が生まれてくるのです。本当の力が湧いてくるのです。ですから、わたしはこのようなアドバイスをさせていただきたいと思います。結果がどうなるのかをくよくよしないでください。とにかくすべき実践を行い、正しい生き方を続けていってください。そのように正しく生き、行動し、考える時に力が自分の中から噴水のように湧き出るようになるでしょう。逆に自分の行動の結果に囚われていると、その行動はより限られたものにしかならないでしょう。それがマハトマ・ガンジーの遺した教えであり、ダライ・ラマが示し続けている教訓であり、わたしが後に続こうとしている道であります。自分のようなちっぽけな人間に何ができるであろうか?力も影響力もない、自分には何もできないじゃないかといったことを絶対に考えないでください。決して自分を過小評価しないでください。わたしたちは誰しも自分に与えられた、自分の持っている能力の範囲内で正しい行動をすることができるはずです。それが力の源泉です。

※※※ こちらの本は、東京都にわたりました ※※※

すべての人は詩人である。


サティシュ・クマール氏が言う「すべての人が詩人である」「自分のようなちっぽけな人間に何ができるであろうか?力も影響力もない、自分には何もできないじゃないかといったことを絶対に考えないでください」「決して自分を過小評価しないでください」など、幾つもの心に迫る言葉の数々胸を打つ。自分の価値を決めるのは、他人の評価や世間的な肩書きではなく、自分自身であるということを強く思う。


自分で決めてしまうことの威力をあなどってしまってはいけないのだと思う。好きなことだけをやって生きたひととは、才能に溢れたひとのことではなく、好きなことだけをやって生きると決めたひとのことだ。いま、多くの人が「自分には力がない(自分には価値がない)」という風に、自分で自分に限定を設けてしまったり、様々な環境要因によってそのような悲しい思い込みに苦しめられてしまっている風に感じることが多い。


この世の中で一番大切なことは「どれだけ心を込めたか」なのだと思う。仕事にしろ、家事にしろ、人間関係にしろ、目の前にあることに心を込めている瞬間は、誰であれ、何であれ、幸せな瞬間なのだと思う。ひとに優しくあろうとすることは、そのまま「自分が感じる幸福」になるのだと思う。うまくやろうとするから行動は鈍る。成功するためにやるのではなく、ヘタクソでもやる、失敗するためにやる、結果がどのようなものであれ「心を込める」ことが出来たのならば、それは自分にとっての『成功』になる。


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人生は続く。

静岡県熱海市伊豆山302
坂爪圭吾 KeigoSakatsume
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