いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

【KIJ-東京】奴隷経済という生き方。

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新潟を経由して、諸事情によりミッドタウン真向かいのモスバーガーにいる。ホームをレスしてから現在に至るまでの経緯を一冊の本にまとめるために、いま、怒涛の執筆活動をはじめた。どうして家がなくなったのか、どうやって生き延びたのか、何が起きたのか、どのような心境の変化があるのか、そもそもで家がない状態で生きることは可能なのか、危険な目に遭うことはなかったのか、金はどうするのか、など、そういうことを書き綴っている。過去を振り返りながら「奴隷経済」のことを思い出した。

奴隷経済とは何か。

ホームをレスした私は、家賃フリーの人生を手に入れた。これによって、月々およそ5万円程度あれば自由に生きていけることが発覚した当時の私が編み出した概念(?)が「奴隷経済」であり、奴隷経済とは、乱暴にまとめると『奴隷になってなんでもやる代わりに月々1000円くれるご主人様が50人いれば死なない』という安易な発想のもとに生まれたサバイバルアイデアになる。去年の四月、何もすることがなくて暇を持て余した私は、実験的に無料で自分を奴隷として解放して「誰でも自由に使ってください」という投稿を各種SNSから発信した。自分には人間的な魅力が足りないから何も起こらないだろうなと思っていが、現実は常に想像の斜め上を行くもので、非常に面白い展開を迎えた。

その辺のことは執筆中の本の中に織り込むとして、いま、再び「奴隷経済FREE」を期間限定でやってみたくなった。理由は単純で『時間があるから』であり、基本的には執筆作業をしているだけの日々の私の集中力はもって2時間程度で、それ以外の時間が暇になる。誰かと話がしたくなるし、どこか遠くに出かけたくなるし、ソフトテニス経験者の女子と卓球をしたくなってしまう。しかし、問題になるのが私の少ない所持金であり、現時点では6000円程度しかない。移動の自由がない。そこで「奴隷経済のルネッサンスだ!」ということになった。

何が言いたいのか。

何が言いたいのかというと、暇なので、坂爪圭吾を数時間奴隷にしてみたいという方がいらっしゃいましたら、誰でもお気軽にご連絡くださいということです。自身の連絡先とスケジュールは、ブログ記事の末尾に公開しています。基本的には無料です。遠方までお伺いすることも可能ですが、その際は交通費だけご負担ください。所持金が尽きる迄の、期間限定になります。どのタイミングで「やってられるか!」と言い出すのかがわかりませんが、期間中は精一杯に対応します。執筆作業があるために長時間の拘束は難しいですが、諸々、ご相談ください。

参考までに、過去の依頼内容は「お茶に付き合え」「飯と酒に付き合え」「(ひとりでは行きづらい)ラーメン屋に付き合え」「スカッシュに付き合え」「畑を耕せ」「俺の肩を揉め」「一人暮らしだから誰も食べてくれるひとがいない私の手料理を食え」「ピラミッドパワーを全身で浴びながら眠れ」「夜の山を登れ」などなど、様々なものをいただきました。

※ 一応、奴隷にも拒否権はあります。

人生は取材だ。

人生で一番しんどい思いをしていた時、悲しみも、喜びも、いつか必ず舞台で活かせる時が来るという言葉に励まされて、何度も何度も自分に言い聞かせていたことがある。多分、人生は取材だ。あらゆる経験は、作家にとっての取材のようなものであり、花にとっての種子であり、画家にとっての絵の具であり、シェフにとっての食材になる。悲しみも、喜びも、いつか必ず舞台で活かせる時が来る。家のない生活とは、奴隷経済とは、そのための取材である(本当はよくわからない)。

長々と書いてしまいましたが、興味のある方はお気軽にご連絡ください。反射神経だけで、どこまで行けるのだろうか。現在、ウクレレサイズのギター(通称・ギタレレ)を持ち歩いているために、私の拙い演奏に付き合ってくださる方や、これから音楽をやりたいと思っている私たちに楽曲を提供してくださる方(あるいは作曲のやり方を教えてくれるひと)も募集をしています。

一生懸命に生きた記憶が思い出になる。

最近は、一生懸命に生きた記憶が思い出になるのだということを思う。振り返って見た時に、あの時の自分は一生懸命だったなと思える瞬間、確かに、自分は生きていた。無様でもいいから、ヘタクソでもいいから、何かに一生懸命取り組む姿は、誰かを一生懸命に愛そうとする姿は、見る人の心だけではなく、未来の自分の心も動かす。自分が生きた証を刻む。日々を彩る記憶になる。


本を書くという作業が与えられていることに、心血を注ぐことが出来る何かを与えられていることに、感謝をしたくなった。あってもなくてもいいものをつくって、世界にゴミを増やしたいとは思わない。いい本に仕上げたいと思う。なんとなくじゃない、無様でもいいから、ヘタクソでもいいから、一生懸命に生きた記憶が思い出になる。


人生は続く。

坂爪圭吾 KeigoSakatsume《ibaya》
LINE:ibaya keigosakatsume@gmail.com