いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

ビックマックセットを炊飯器で炊くと激ウマと聞いたので試してみた。

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激ウマと話題のビッグマックセットの炊き込みご飯の作り方はこれだ。

1. お米をとぐ
2. マックフライポテトを炊飯釜に入れる
3. ビッグマックを炊飯釜に入れる
4. チキンマックナゲットを炊飯釜に入れる
5. コカ・コーラを炊飯釜に入れる
6. 釜を炊飯器に入れて炊く
7. できあがり

これが想像を超えて美味いとネットで話題だったので試してみた。

写真を一枚ずつ掲載すれば伝わりやすいのだろうけれど、割愛する。結論から言うと地獄だった。10人中8人は完食できなかった。しかし残りの2人は「美味い!」と呷った。ジャンクな彼らに残りのすべてを食わせた。美味いといった2人のうちの1人は、恐ろしいことに帰宅してから体調不良を訴え、夜も眠れず嘔吐を繰り返したという。惨い。惨すぎる。あまりにも殺人的だ。すべての原因はレシピ5段階目「コーラを入れる」にある。こいつが異様な臭いを辺り一面に漂わせた。空気がゆっくりとコーラ色に染まるのを感じていた。

コーラを入れてから炊飯スイッチを入れるため、必然コーラは熱されることになる。通常の炊き込みご飯なら、炊き上がりが近づくほどに良い香りを漂わせるはずだが、まるで違った。デビル(死神)の訪れを予感させる死の匂いが部屋中を埋め尽くした。異様な匂いだった。これは食物の匂いではない。薬品の匂いだ。しかも完全に有害な臭いだ。私たちを殺す凶器の臭いに私たちは震えた。この時点で早くも私は体調不良を訴えた。私のボディはセンシティブなのだ。炊飯器が炊き上がりのメロディーを奏でた。私たちは恐る恐る炊飯器を開けて、思わず声を殺した。

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完全に炊き上がっている。バンズが溶けて米と融合している。実際はこの8倍キモい。

グロテスクなビジュアルもさることならが、殺人的な臭いだった。これを異臭と呼ぶのだと思った。これは食べ物ではない。凶器だ。私たちを殺す凶器だと思った。そこにいた全員が「うおー!」と叫んだ。なんだこれは。人間は未知に遭遇すると叫ぶようにできているらしい。「うおー!」「ぬがー!」「もげー!」声をあげる私たちは原始人のそれと同じだった。殺人的な料理は現代人を原始人に買える。果敢な女性がしゃもじを手にした。戦闘開始の合図だ。

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混ぜるとく炊き込みご飯っぽくになった。これは・・・もしかしたら喰えるかもしれない。

淡い期待が私たちを包んだ。もしかしたら本当に美味いのかもしれない。そして瞬時に裏切られた。勇猛果敢なファーストペンギン(最初に飛び込むバカ)が恐る恐る口に運んだ。そして言った。なんだこれは。どうした。大丈夫か。何があったんだ。私たちは最初の犠牲者に詰め寄った。大丈夫、ではない。彼は確かに悶えていた。おかしい。何かがおかしい。彼の目が叫ぶ。喰えば分かると叫んでいる。喰えばわかる、喰え、お前も喰え。そしてお前も死ね。俺と同じようにお前も死ぬのだ。私たちはそういう運命なのだと。そして実際に10人中8人がその場で死んで、残り1人は自宅で死んだ。

私には「普通じゃないことをした記憶が思い出になる」という信念がある。

結局、私は生命の躍動を感じたいのだ。パロメーターを破壊する感情体験さえできれば、美味くでも不味くでもどちらでも構わない。中途半端に美味いものよりも、圧倒的に不味いものを愛する。タイキックの痛みがどれほどのものなのかを実際に味わってみたいし、世界で一番辛い食べ物の辛さをくらってみたい。人間に与えられたあらゆる感情の最果てにあるものを味わいたいと願うのだ。これはジェットコースターに乗る心理と似ている。生をリアルに感じるために、死を避けることはできないのだ。私たちは死に近づくことによって生のリアルに震えた。

要するにバカなのだ。生きているという実感が欲しければ、そう、バカになるしかない。

くだらないレビューを書いてしまった。またひとつ、この世に無駄な記事を増やしてしまった。私たちが感じた興奮と感動と絶望をどれだけ表現できたのだろうか。砂の粒程度しか伝わっていない気がする。だがしかし私はへこたれない。圧倒的な感情体験を積み重ねて、私はもっと強くなる。そして私はもう恐れない。もう二度と迷わない。迷ったらGO。迷ったらGOなのだ。私は今この瞬間も念じている。迷ったらGO。迷ったらGO。迷ったらGO。迷ったらGOなのだ。生きているという実感が欲しかったらバカになれ。頭で考えるな。あまり難しく考えるな。深刻になるな。バカになれ。そうすれば生命は何度でも躍動を繰り返し、私たちに生きる喜びを教えてくれるだろう。

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坂爪圭吾 KeigoSakatsume/ibaya
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