いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

百点満点のテストで、一万点くらい取りたいんだ。

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ごちゃまぜの家が新しい展開を迎えた。神奈川県の菊名駅と、大阪府豊能郡に最高の空き家があるという情報をいただき、13日(木)に菊名駅、14日(金)に大阪の物件を内覧させていただける運びになった。大阪の家は30人以上は泊まれる広さがあり、山や畑もあるために農作業もできるという。整備をすればキャンプ場にもなるということで、アウトドアが大好きな人間として夢がエクスパンドしている。わたしの愛するスノーピークの山井社長(同じ新潟県出身!)は「テントで眠ると人生観が変わる」と話す。社長の言いたいことはものすごいわかる気がする。数年前、家のない生活をしていた頃に「洞窟にテントを張って暮らす」という日々を過ごしていた。あの日々は、意外と人間はどこでも生きていけるのだという前向きな自信【生きる力】を、そして、わたしの人生に消えることのない彩りを与えてくれた。

 

 

大阪の家について、このようなご連絡をいただいた。

 

こんばんは。
はじめまして、◯◯◯◯と申します。
知人から坂爪さんのブログを教えて頂き、いつも拝読させていただいています。
お誕生日、おめでとうございます。

 

突然なのですが、本題です。
ごちゃまぜの家という試みをされるという事で、私にもお役に立てることがあるかな? と考えました。というか使って頂きたい家があります。
東京ではありませんが、大阪府です。2階建で30人以上は宿泊もできます。駐車スペースも30〜40台くらいは大丈夫。平坦な山も畑もあるので、整備すればキャンプなんかも出来ると思います。

ボロボロだけどビニールハウス的な物もあるので利用できます。

お譲りする事は出来ませんが、お家賃、光熱費なしで使っていただいても大丈夫です。
住所は 大阪府豊能郡能勢町◯◯
田舎ですが、車で大阪梅田まで1時間かかりません。


いかがでしょうか?ご検討くださいませ。

 

ツイキャスラジオ配信【定期報告会】でもお話しさせていただいたように、多分、大阪の物件には大量のマンパワーが必要になる。14日(金)の日中、一緒に物件を内覧に行ける関西近辺在住の方々を募集します。同時に、梅田駅から車を出してくださる方を募集します(車を出してくれたら神様です!)。理想を言えば、11時くらいに梅田駅に集合をして、そのまま車で豊能郡まで一緒に行けたらと思っています。車を出してくださる方がいればその方の車で、そうではない場合は『ニコニコレンタカー』の大活躍になります!【なにかありましたらkeigosakatsume@gmail.comまでお気軽にご連絡ください!】

 

【音声配信】ごちゃまぜの家の作り方 - TwitCasting

 

名前のないことがやりたいんだ。

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昨夜まで、東京都内の伊豆諸島最南部にある青ヶ島という島にいた。わたしは自分を開放して「みなさまに自由に好き勝手に使ってもらう」という生き方をしているのだけれど、それを見てくれた方が「交通費などはすべて負担をするので、青ヶ島まで一緒に絶景の星空を見に行きましょう!【これが長年の夢でした!】」というご連絡をくれた。東京都内に青ヶ島なんて島があることを、わたしは何も知らなかった。自分を開放することの最大のメリットのひとつに「自分ひとりでは絶対に発想することのできないような、稀有な体験をすることができる」というものがある。青ヶ島の存在を知らない人間が、青ヶ島に行きたいという発想を持つことはできない。ひとは知っているものにしかなれないという言葉もあるけれど、多分、わたしは「自分がすでに知っているものやことに対して、さほど信頼を置いていない【既知ではなく『未知』に触れていたい】」のだと思う。

 

家についても同じだ。誤解を恐れずに言うと、わたしは『居場所』とか『コミュニティ』とか『ひとりひとりが自分らしくいられる空間』みたいな言葉が(何かを誤魔化しているように感じることが多いから)苦手だ。わたしは別に、居場所をつくりたい訳でもなければコミュニティをつくりたい訳でもなく【どちらかと言えば『溶かしたい』と思っている】、ひとりひとりが自分らしくいられる空間をつくりたいとも思わない。では、何がやりたいのかというと、現在の言葉では表現することのできないもの、いまはまだ名前が与えられていないこと、概念として新し過ぎるためにまだまだ言葉が追いついていないこと、既存の言葉では括ることのできないもの、理解できることではなく理解できないこと(理解できないけれどなんだか面白くなりそうだと感じること)、そういうものをやりたいと思っている。疲れた人に対する処方箋【シェルター】のような空間をつくりたい訳ではない、ただ、次に行きたいと思っている。

 

次とは何か。それは「未来」で、多分、これから世の中は大きく変わる。これまでは当たり前とされてきた常識も、数十年後には「うわっ!まだまだそんなことをやっていた時代があったのか!」なんて、新鮮な驚きと共に思い出される時が来るのだろう。家族という形態、家という形態、恋愛という形態、結婚という形態、働き方や生き方という形態、これらは多様に変化をしていくのだと思う。その過渡期において、羅針盤になるものは「自分のこころはどっちに行きたいと思っているか?」と感じるこころだと思う。そして、いま、わたしのこころは「こっちだ!【ごちゃまぜの家だ!】」と言っている。このことが何を意味するのかはわからない。ただ、これをすればこうなるということがわかるからやりたいと思うのではなく、これをしたらどうなるのかわからないけれど直感的に面白くなりそうな予感があるからやりたいと思う、わたしは『そういうこと』をやりたいと思う。


【過去記事】無難な道を選んではいないか。こころの底から「これは最高だ!」と思えてはいるか。 - いばや通信

 

自分で決めない(みんなで考える)。

クラウドファンディング支援者の方々に、前祝いと称して電話で御礼を伝えている(まだまだ全員にできていなくてごめんなさい!)。 御礼を伝え続けて確信をしたのだけれど、「電話は最高だな!」と心の底から思う【クラウドファンディング企画者の方々には熱烈におすすめします!】。声のなかには、メールの文面だけでは絶対に伝えることのできない温度がある。支援者の方からは「こうして実際に電話をすると、ああ、さかつめさんって実在したんだ!って思います!」なんて言ってもらえる。わたし自身も「ああ、俺は、こんな方から支援をしていただいているのか!」といううれしさの実感が急上昇する。電話を通じて、お互いの実在を確認することができることが何よりも楽しく、また、一度電話をすることで次に連絡をするときのハードルが下がる(気軽に連絡を取り合うことができる関係性に繋がる)ことも最高にうれしい。 

 

わたしの今世のテーマに「自分で決めない」というものがある。ごちゃまぜの家に関しても、これこれこういう家をやりたいからみなさま支援をお願いしますというものではなく、こんな感じのことを漠然とやりたいと思っているのですがまだまだ全然甘々なので、みなさまの力を貸してください!という感じの企画になる。言い方を変えると『自力ではなく他力』にフォーカスをしたものになり、自分ひとりだけの力で何かを成し遂げることよりも『人類全体の力を合わせた時に、果たしてどのような現象が起こるのだろうか』ということに興味がある。逆に言えば、わたしは、わたしひとりが発想できることに対してたいした信頼を置いていない。自分の程度なんてたかが知れている。しかし、誰かと力を合わせた時に、人間はとんでもないことをやってのけるような気もしている。

 

だからこそ、電話やメールを通じて「こんな風になるといいですね!」なんて支援者の方の声をいただけると、わたし自身も「おおお…なんて素晴らしいアイデアなのでしょう!あなたは天才だ!最高だ!この惑星の宝だ!そうしていけるように邁進をします!」というようなことになる。これまでの人生を振り返って見た時に、坂爪圭吾という人間は「0から1をつくるのは大好きだけど、1から100に育てることは苦手みたいだ」ということがわかる。わたしは、何か新しいことに手を出すことは得意だけれど、それを育てるとか管理をするとか整理をするということが非常に苦手だ。そういう時、わたしは、みなさまの力によって生かされてきた【自分ひとりだけの力で生きてきた訳ではない】のだということを強烈に思う。わたしは「0から1」をやる。同じように「0から1」を好むひととはその部分を一緒に、あるいは「1から100」が得意なひとには、是非、是非、是非、無力なわたしを支えて欲しい。わたしは弱い人間で、自分ひとりだけの力では何もすることはできない。みなさまがあってこその自分なのだということを、日々、痛感している。

 

『モバイルハウス 三万円で家をつくる』

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今回の「わたり文庫無料郵送の一冊」は、坂口恭平著作『モバイルハウス 三万円で家をつくる』です。端的に、三万円で家を建てるための方法論が書かれています。それと同時に「家とは何か」という根源的な問いも示されている、非常に素晴らしい一冊になります。これは完全に余談になるのですが、小生、今月中旬頃からハワイに行くことになっているのですが(ハワイ在住の方はお気軽にご連絡ください!)、奇跡的にハワイ島周辺で自由に使える土地を貸していただける日が来たら、このような家を建てて「誰でも自由に使ってちょーだい!〜ごちゃまぜの家@ハワイ編〜」だなんて開放をできたら面白そうだななんて思います【大阪府豊能郡の広大なスペースに小さな家を建てまくることも楽しそう!】。ご希望される方は何かしらの方法で坂爪圭吾までご連絡ください。御当選(?)された方には70万時間以内に折り返しご連絡いたします。

 

※※※ こちらの本は、北海道にわたりました ※※※

 

オーストリアリンツという都市に、その名も「ピクセルホテル」という宿泊施設がある。ホテルといっても、このピクセルホテルには格調の高い建物なんて一つもない。建物自体存在していないのだ。ならば、人はどこに泊まるのかというと、それぞれの部屋が街全体に散らばっているのである。

 

水上に浮かぶ一室、庭園内につくられた部屋、工場の一部を改装したもの。美術ギャラリーの中に置かれた美術作品のようなベッドに寝たりするところもある。

 

宿泊者はホテルに泊まるというよりも、リンツという街全体に住み込んでいるような体験ができる。ピクセルホテルには、もちろんレストランもバーもない。そのかわり、手渡されたチケットを使えば周辺に点在するかフェやレストランを使えるのである。

 

とても賢い方法だ。通常のホテルのような巨大建築物を建てる必要がなく、それでいて小さく縮こまるのではなく、街全体を宿泊空間として利用することができる。

 

(中略)こうやって僕たちは都市という公共空間の中で、無意識にプライベートな空間をつくり出しているのである。もちろん、ここが私の空間ですよと名前を書いたり、壁で囲んだりしない。そこは自分だけがプライベートであると認識できる空間なのだ。他の誰かが使っていても、文句を言うこともない。他の誰かのものであっても、勝手に頭の中で所有することができる。このような都市の捉え方をもっと具体的に推し進めていくことで、僕たちは何も建てることなく「空間をつくり出す」ことができるのだ。

 

坂口恭平『モバイルハウス 三万円で家をつくる』【集英社新書

 

【参考HP】わたり食堂・わたり文庫

 

百点満点のテストで、一万点くらい取りたいんだ。

4月12日(水)19時から東京都国立市で開催されるトークイベントに出演をする。わたしは、リアルの場面を通じて『面と向かって対話をする』時間が大好きだ。集団的知性【集合知】という言葉もあるけれど、もう、自分ひとりだけの力で何かを解決するような時代は終焉を迎えたのかもしれない。これからの時代のリーダーに求められるものは、何もかもを自分ひとりだけの力で解決するスーパーマン的な役割よりも、集団的な知性を総括する『編集力【ひとびとの思いを編集する力】』や『翻訳力【ひとびとの内面の声を言語化する力】』、そのようなものになるのかもしれないと思う。別に、そんな堅苦しい理由なんて抜きにして、端的に「ひとと話をすること以上にクリエイティブな瞬間はない!」ということを思う(イベント参加はどなたでもご自由にどうぞ!)。

 

 【イベント詳細】坂爪圭吾さんトークlive!!!

 

甲本ヒロトさんの言葉に「百点満点のテストで、一万点くらい取りたいんだ」というものがある。わたしはヒロトさんが大好きで、彼が話したり歌っている姿を見るだけで「いやーん!もう、なんでこんなにこの人を見るだけで幸せな気持ちになっちゃうのかしら!」だなんて思ってしまうのだけれど、多分、生きていることをよろこんでいることが(言葉ではなく)全存在から伝わってくるからなのだとわたしは睨む。百点満点のテストがあるとしたら、 他の教科は二点とか三点とかしか取れなくてもいいから、たったひとつの教科(それは『自分』という科目になるのかもしれない)だけは一万点を取りたいのだと願う。もしかしたら、このような心理を現代社会は「中二病【ちゅうにびょう】」などと揶揄をするのかもしれない。でも、もう、中二病ならば中二病で構わない。90点を95点にするための努力よりも、人並みの点数【平均点】を取るための努力よりも、わたしは、0点から1000000万点の大胆な幅を(規定の枠を完全に無視して)ダイナミックに移動をする、そういう瞬間が大好物な人間になるのだと思う。

 

固定の枠にはめられるのではなく、人間全体として生きるということ。様々な出来事が「お前はこれしかできないのだから、これだけをやっていればいいのだ」的な感じで枠にはめようとしてくる【ただの部品になるように仕向けてくる】けれど、ほんとうはなんだってできるし、ほんとうはなんにだってなれるのだとわたしは思う。まわりの声や情報ばかりを気にしていると、こころの調子は簡単に狂う。でも、それでも、もっと奥の方にある内面の部分は「大丈夫だよ」と囁いている。その声に耳をすませること。真ん中の自分は、常に気持ちをぎゅっとしておくこと。こころは答えを知っていて、多分、人間の想像力に限界はない。自分が本当の意味でなりたいものを、自分が本当の意味でやりたいことを、こころはすでに知っている。自分のハートが「これだ!」と思うものを見つけたならば、頭はクールに、腹はホットに、なりふり構わず突き進むこと。多分、その先に出会うものが真の意味での仲間であり、その先に「ああ、この瞬間は一万点だったな」と思える最高の瞬間があるのだと思う。 

 

 

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廃墟でギター。

 

人生は続く。

 

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