いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

【KIJ-横浜中華街】いばやも大丈夫だったから、みんなもきっと大丈夫だよ。

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クアラルンプールを経由して、東京から新潟まで原動機付き自転車で移動をした。東京からはるばる新潟までゲストが遊びに来てくれたので、日本酒を飲んだり、海鮮料理を食べたり、卓球やビリヤードをしたり、日本海を眺めながら何もしない時間を過ごしたりしてた。


そしていま、いばや二周年の生誕記念(?)を祝賀するイベントを終えて、ひとり横浜中華街にある喫茶店にいる。移動が続いているために、比較的頭がぼんやりとしている。イベントで話したことなどをベースに、最近思うことあれこれをまとめます。

1・いばやのはじまりとまゆ。


坂爪「わたしと一緒にいばやをやっているMAYUとは、一応高校の同級生なのですが当時は一言も会話をしたことがなかったのです」

MAYU「うん」

坂爪「私たちは新潟高校という名前の、一応新潟ではいちばん頭が良いとされている進学校に通っていて、そこは大学進学率も100%みたいな場所だったのですが、当時、MAYUだけは大学に行かないで服飾の専門学校を選んだという出来事が校内でも話題になってざわめいたことがあって」

MAYU「なんか、担任の先生とかも『MAYUさんも大学に行くんですよね』ってまるでそれが当たり前のことみたいに言うから、わたしも逆に『絶対に行かない!』とか思っちゃって」

坂爪「俺も、それを見て『かっこいい!』とか思っちゃったりして、で、それからふとしたきっかけで三年前くらいに東京で再会を果たしたのですが、そこで謎の意気投合を果たして『何か一緒にやろう!』ということになって、誕生したのがいばやのきっかけです」

2・自分を驚かせることをやろう!


坂爪「それで、いばやは『とにかくやばいことだけをやる』というコンセプトで生まれたのですが、それまでのわたしは自分で料理教室的なものを主宰しながら生計をたてるみたいなことをしていたのですが、だんだん『お客様満足を考える生き方』みたいなものがつらくなってきてしまって」

MAYU「うん」

坂爪「で、俺がいちばん楽しませたいのはお客様じゃなくて自分自身なんだということを確信して、よし、と思っていままでやっていたことを全部やめて『とにかく自分が心の底から楽しいと思えることをやろう。自分が100楽しんでいれば、周囲のひとも80くらいは楽しんでくれるはずだ』って思って」

MAYU「うん」

坂爪「そうしたら、当時からアートに携わっていたMAYUが『芸術とはOMG(オーマイガッ!何だこれは!という感覚)である』ということを言っていたのですが、わかる、すごいわかると思ったわたしたちは一緒にいばやをやることになったのですが」

MAYU「今回の二周年は、ただの二周年じゃなくて、設立当初にいばやが掲げたいくつかの仮説があながち間違っていなかったことの軽い証明みたいなものにもなっていて」

坂爪「うん」

MAYU「自分を驚かせることをやろう!っていう思いからはじまって、自分たちがやばいと思うことをやっていれば、それを面白がってくれるやばい人たちがあらわれて、化学反応が起きて、結果的にとんでもないわっしょい状態になるとか、世界は未来に行きたがっているから、自分たちが未来にとって必要なことをやっていれば、必ず誰かが助けてくれる(自分たちは生かされていく)はずだとか、あとは自分たちのセンスに賭けるしかないよね、というような仮説を立てたのです」

3・いばやは真空である。

坂爪「それで、二年間経ってみて、いまもこうして生きているということは『あながち間違っていなかった』ということになるんじゃないか、ということで、今回は『いばやも大丈夫だったから、きっとみんなも大丈夫だよ』というようなことを感じられる空間になればいいなと思って」

MAYU「うん、そうだね」

坂爪「いばやは真空みたいなもので

MAYU「うん」

坂爪「いばやという謎の真空が発生すると、その穴を『埋め合わせようとする力』みたいなものが働いて、その力によって自分は生かされているということを感じるんだ。いばやはからっぽだから、何かが入ってくる、みたいな。俺も何もないからっぽの状態で、何もない自分がいやになっちゃうこともあるんだけど、だけど、何もないからこそ生かされているって感じることもあって」

MAYU「うん」

坂爪「自然は真空を嫌うっていう言葉を聞いたことがあるんだけど、いばやの真骨頂は『からっぽであること』なんじゃないのかなって最近は思うんだ。何もないから、そして、何もないことを隠さないでオープンにしているからこそ、想像を超えたものがどんどん入ってきているという感覚があるよ」

4・「どっしり」から「軽やか」


MAYU「多分、未来のキーワードのひとつに『軽い』っていうのがあると思うんだけど」

坂爪「うん」

MAYU「いままでは『どっしり』っていうのが、良しとされてきたと思うんだ。大企業につとめて、結婚をして、子供を生んで、一軒家を建てて、出世をするみたいな『自分をどんどんとどっしりさせていくこと』が、そのまま『しっかりと生きる』ということだと思われてきたと思うんだけど」

坂爪「うん」

MAYU「でも、こういう従来の価値観に違和感を覚えるひとも増えてきていて、わたしなんかもすごいそう思うんだけど、これからは『どっしり』から『軽い』っていうのが、タンポポの綿毛みたいなフットワークっていうのかな、そういうのが未来のキーワードになると思うんだ」

坂爪「それはほんとうにそうだね」

MAYU「多分、わたしとけーちゃん(坂爪圭吾)に共通しているのは、人生に対して『軽い』っていうことだと思うんだ。けーちゃんは『家を持たない生活』をしていて、いろいろなひとから『大変じゃないですか!?』とか言われているけれど、多分、そういう人たちは『家を持たない生活』をものすごい重いものとして考えているけれど、けーちゃん自身は軽く考えている、というか」

坂爪「こんなことってできるのかな、できたら面白そうだな、それならば、よし、やってみるか!っていう感覚に近いから、『是が非でも成功させてやる』みたいな風には思っていないかな」

MAYU「単純にさ、家がない生活って(自分がやるとかやらないとかは別にして)おもしろいと思うんだよね。だから、あまり重苦しくとらえるんじゃなくて、みんなにこういう実験を気軽に面白がってもらえたらうれしいよね」

5・予測不可能が面白い。


坂爪「家がない生活も偶然はじまったものなんだけど、こういう『規定の枠をちょっと外れたこと』をやると、自分でも想像できなかった面白い目にあえるのが興味深くって」

MAYU「うん」

坂爪「家がなくなったら家が増えた(いつでも泊まりにきていいよと言ってくれるひとが増えた)とか、日本全国から世界各国までいけるようになったとか、こういう予測不可能性に溢れた出来事が自分は好きなタイプの人間なんだなあということがわかったんだけど」

MAYU「わたしも多分、それは同じだよ

坂爪「なんかさ、学校では将来の夢とか目標がしっかりしているひとほど褒められて、多分、予測不可能性に溢れた人生を生きたいなんて言ったら怒られるだけだと思うのね。俺も、自分がどうなりたいのかとか、将来の夢とか目標を持てずに悩んだ時期とかあったんだけど、でも、よく考えてみたら『想像できないから面白いんじゃないか!』って思うことの方が圧倒的に多くて」

MAYU「うん」

坂爪「それなのに、夢や目標がないと『ダメな人間』だって烙印を押されちゃうことばかりで、何よりもつらいのが『自分で自分にダメ人間だという烙印を押してしまうこと』だと思うんだ。でも、冷静に考えてみると(結末のわかる映画が退屈なように)自分の人生がどうなるかわからないからこそ、面白いんじゃないかっていまは考え方が変わったような気がしているよ」

6・仙台の奇跡「Rさんの話」


MAYU「この前福島県にいたときに宿がなくて困って、SNSから『誰か今夜泊めてください!』ってお願いをしたんだけど、この投稿をしたら、驚いたことに仙台に住むRさんというまだ会ったこともない女性から『じゃらんのポイントがあるからホテルを手配しておきますよ』って連絡が届いて

坂爪「あれはほんとうにすごかったね

MAYU「それで、まだ一度もあったことのない私たちのためにホテルまで予約をしてくれて、お礼のメールを送ったら『これはわたしがやりたくてやったことなので、お礼なんていらないですよ。おかげで今夜は気持ちよく眠れそうです』とか、神様みたいなことを言ってくれて!!

坂爪「すごいよね…素晴らしいよね…そして、翌朝、Rさんから『昨日はあまりにも気持ちよく眠れたので、もしよかったら口座番号を教えてください。ご迷惑でなければ、応援の資金を振り込ませていただけたらと思います』っていう連絡ももらっちゃったんだよ」

MAYU「神様!!!!!」

坂爪「この気持ちをうまく言葉にすることができないんだけど、ただでさえホテルを手配してくれているのに、そこからたたみかけるように優しさのミルフィーユを浴びせてくださるRさんのような方がいるのかと思うと、なんていうか、日本はすごいな、人間ってすごいな、みたいな気持ちになっちゃうよね」

7・スーパー良い出来事とスーパー悪い出来事はイコール。


MAYU「わたしの中では、出来事には良いとか悪いとかはなくって、あるのは熱量の総量だけ、みたいな風に感じることがあるんだけどね」

坂爪「うん」

MAYU「スーパー良い出来事と、スーパー悪い出来事は、イコールだと思うの。うわーーー!!!ってなって、何かを感じる。熱量の総量においては、良いも悪いも関係ないんだな、って

坂爪「それはすごいよくわかる気がするよ」

MAYU「そしたらさ、普通は得をしようとか有利な道を選ぼうとかって考えちゃうけど、マイナスも楽しむことができたら最強じゃん!!って思うようになって」

坂爪「プラスを楽しむことは簡単だけど、マイナスを楽しむことは、精神的に余裕がないと難しいよね。センスのある損をする奴が新しい、だね」


8・「成功する自由」もあれば「失敗する自由」もある。


MAYU「いまはまだ、当たり前だけど『みんなが得をしようとしている』からこそ、損界(損の世界)においては、まだまだみんなど素人だと思うのね」

坂爪「なんか、イメージとしては『得する道は大渋滞を起こしているから、結果的に大して得をすることができない』みたいな感じはあるよね。だからこそ、損の道であればスパパパパーってめちゃめちゃ気持ちの良い感じで疾走することができる、みたいな」

MAYU「多分、最初はマイナスに見えることでも、巡り巡ってプラスになって帰ってくることは絶対にあると思うんだ。だから、いまは、自分から損をする奴が新しいんだと思うのね。そして、いばやは、その先駆者になる。損界においてはみんなまじでクソダサいのがいまだから、いばやを軸に『良い損』と『悪い損』の実例を増やしていく、みたいな感じで機能したら面白いよね」

坂爪「当たり前だけど、成功する自由もあれば失敗する自由もあるんだよね。失敗って敬遠されがちだけど、失敗から学べることもあるし、単純に、失敗こそ最高の思い出になることもあるよね」

9・批判されてもへこまない。


坂爪「最近はすごい思うんだけど、自分のベースはダメ人間であるということを忘れたくないというか、だからこそ『いばや』とかいう訳のわからないことをやっているんだっていうか」

MAYU「うん」

坂爪「こういう生き方をしていると、どうしても批判されることがあるんだけど、自分がクズだってことは自分が一番よくわかるのね。だって、これはもう、情けなくなるくらい自分は自分なんだもん。ただね、そんなクズでも『生きていることができているよ!』とか『こんなんでもうまくいったよ!』みたいなことが言えたらいいなあって、それで、駄目なら駄目で『やっぱり駄目でしたー!!』って笑い飛ばせたら、それはそれで大成功なんじゃないのかな、って」

MAYU「そうだね」

坂爪「将来の夢はなんですかとか、目標はあるのですか、いまでもこういうことを尋ねられることはあるんだけど、そういうことをしっかりと考えることができる人間だったら、最初からいばやなんて頭の悪いことはやっていませんよ、みたいなことを思っちゃうんだ」

10・いばやも大丈夫だったから、みんなもきっと大丈夫だよ。


MAYU「でも、無事に二年間死ななかったね」

坂爪「これはもう、ほんとうにお世辞抜きで『皆様のおかげです』に他ならないです」

MAYU「こんないばやでもどうにかなっているのだから、みんなもきっと大丈夫だよ、きっとうまくいくよ、っていうことが少しでも伝えることができたらうれしいね」

坂爪「そうだよね。そのままでいいし、そのままがいいし、取り繕うことのない自然のままの姿こそ、いちばん素晴らしいんじゃないのかなっていうことを、最近は凄い感じているよ」

MAYU「これからも、どんどん面白いことをやっていけたらいいねー!」

坂爪「だね!」

MAYU「いばやも大丈夫だったから、みんなもきっと大丈夫だよ


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人生は続く。

坂爪圭吾 KeigoSakatsume《ibaya》
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