いばや通信

ibaya《いばや》共同代表・坂爪圭吾のブログです。

【2日目】家を捨てよ、町へ出よう。 - 飛び込む前は怖くても、飛び込んでみるとどうにかなることが9割 -

【1日目】はこちらをご覧ください。

私はムーミン谷に出てくるミーを愛している。毒舌ながら愛があり、胸にチクリと刺さる言葉を吐き出しながらも、最終的に人をあたたかい気持ちにさせる。そして前を向くエネルギーを与えてくれる。私もミーのような存在でありたいと思うし、今回の実験の途中にも何度も彼女の言葉に励まされてきた。この投稿の最後にも彼女の言葉を引用しています。

【2日目~2014年3月12日(水)~】

7:30 「人身売買2.0(仮)」構想を発信したら奇跡が起きる@不動前

例えば私を月額1000円で100人に買ってもらう。買った人は、坂爪を奴隷にすることができる。なんでも好きなことを命令してもOKで、坂爪はそれに従って生きる。そんな構想を思いついてFacebookから発信した。「時間がないから市役所いっといてくれ」とか「らーめんに付き合え」とか「イベントのサクラになれ」とか「墓参りを代行しろ」とか「この作業を手伝え」とか、とにかく1000円分の奴隷になりますと発信した。すると、その日の晩にディナーをご馳走してくれる人(まだ会った事がない人)が現れて、私は天高く宙を舞った。

10:30 ニューヨーカーズカフェでデザイン書道家の友人と話す@池袋

昔から勝手に戦友だと思っていたデザイン書道作家の女性と会う。色々話す。「生きていく限りお金は必要だ。しかし、お金を儲けるために何をするかという発想でことを考えると、まるで良いアイデアが浮かばない。素晴らしいアイデアが生まれる瞬間は、金になるかどうかではなく、自分が心からそれを成し遂げたいと思えるかどうかにかかっている」などと話した。

14:00 タパスタパスでパスタを食べる@池袋

時間ができたので、ランチを食べながらフリードリンクで時間を潰す。ひたすら読書をする。イノベーションのDNAというタイトルの本を読む。こういう類の本を読むといつも思うのが、結局重要なのは「考えることよりも行動すること」であり、何でもいいからとにかくやってみることにこそ価値は宿るということだ。才能があるとか、能力があるとか、そんなものはどうでもいいのだ。自信があるからやるのではなく、自信がなくてもやる、やりたいと思ったからやる、それでいいじゃないか。自分を守ろうとするから弱くなる。恐れずに進もうと気合を入れた。

18:00 四柱推命の占い師さんに無料で占ってもらう@渋谷

過去に10分程度だけ話したことのある方と、渋谷で待ち合わせてサンマルクカフェに向かう。よくよく話を聞いてみると、彼はかつてお金をもらって占いをしていたことがあるというから占ってもらった。私は非常に幸運だった。占いの結果、私には以下の素養があるのだという。

①今年の坂爪は「絶頂」であり、とにかく幸運に恵まれる。危険に賭けろ。しかし、この運気が続くのも今年いっぱいだ。だからひたすらに進め。危険に賭けろ。
②自分には大して実力がなくても、周囲の人間のサポートで大成できる。「冠帯」という同性にも異性にもモテる星の元に生まれているから、恐れずに進みまくれ。
③自然界に例えるなら「太陽」で、何処に行ってもムードメーカーになる。たまに人を燃やし尽くしてしまうこともあるから、そこだけは気をつけた方がいいだろう。

基本的にGOODな結果に興奮する。占いの魅力は半端ないと思った。自分のことについて話されているからなのか、惹き付けられる何かがある。私も四柱推命を勉強したいと思った。そして新潟の松林に屋台を持って潜入して、こっそり占い屋さんをオープンしたら興奮すると考えて興奮した。私は末っ子なので、基本的に周囲にちやほやされて生きたいと願っている。これで生きる楽しみがまたひとつ増えた。

20:30 初対面の男性の方にステーキをご馳走してもらう@渋谷

朝にFacebookに投稿した「人身売買2.0(仮)」の内容を面白がってくれた初対面の男性が、私にステーキをご馳走してくれた。日本には神様がたくさんいるのだと思った。ツイッターからも「一緒にご飯を食べませんか?」という呼びかけをしていたので、それを見た方々も集まってくださり、結果男女4名で謎の時間を過ごした。とにかく楽しかった。そしてステーキが本当に美味しくて大きくて美しくて私は肉汁の涙を流した。

23:30 宿がないのでデニーズに向かう@渋谷

今夜の宿が決まっていない。取り急ぎデニーズで、これからどうしようかと考えた。最悪の場合は漫画喫茶に泊まればいいと思っていたが、あまり気乗りはしなかった。何かこう、私の偏見が私を漫画喫茶から遠ざけていた。「ネカフェ難民」のイメージが強烈にあったのだ。

しかし、どうすることもできないので(そしてシャワーを浴びたかったので)漫画喫茶に行く事にした。深夜のデニーズで一人「これからどうしようか」と考えることは、人間から生命力を奪う。体力も限界に達していたので、このままでは前向きな思考をするのは難しいと感じた私は最寄りの漫画喫茶へと向かった。誰一人いない夜の渋谷は私の孤独感を深めた。

27:00 漫画喫茶マンボーに到着する@渋谷

料金を見て驚いた。6時間のナイトパックが980円だった。しかもシャワー付きだ。私は幸運だと思った。受付を済ませて個室(ソファー席)に入って、荷物を降ろしてホッと一息をついた。ソファーに座る。座り心地は悪くない。「これは寝れるぞ!」と興奮した。眠る前にシャワーを浴びたかったが、予約待ちで3時間かかるとか言われたので諦めた。店内を軽く歩く。

ドリンクバーもあって、シャワーもあって、漫画もインターネットも使えて宿にもなるなら6時間980円は安い。店内も清潔で女性専用スペースもあり、防犯もしっかりしているっぽい。落ち込みかけていた私の心は再び飛翔し、最高のセフティーネットを発見したよろこびに打ち震えた。これでまだまだ生きていけるぜと思った。しかし、それにしても漫画喫茶の店内を占める漫画の割合は無駄が多いと感じた。例えばすべての漫画をデータ化してiPadとかに入れてしまえば、「誰かが読んでいるから読めない」とか「本がどこにあるのかわからない」とか「店内スペースを漫画が占めてしまう」という無駄が省けるだろうなどと考えた。

この日の教訓は以下の5つです。

①「自分を売る」というアイデアは悪くない。実際に買ってくれる人もいる。

②金のために何かをやろうとすると、アイデアの質が格段に下がる。私は家がない生活で多くの学びを得ているが、金のために家を失う馬鹿はいない。私は馬鹿になれたおかげで多くのこと(生きた知恵&生きたスキル)を学べている気がする。

四柱推命はやばい。今の時代は、自分が何者かわからなくなっている人が多い。そんな人に「あなたはこういう人ですよ」と教えてくれる占いへの受容は高まるだろう。宗教もこれから広く普及すると思う。しかし、自分で考える自由を失ってしまうことは超危険だ。

超重要だと思うんだけど、「自分がデメリットだと思わなければそれはデメリットにならない」という法則を発見した。漫画喫茶バージンを私は今夜卒業したのですが、終わってみれば「なんだ、こんなものか」と言った具合で、案外どうにでもなることが判明した。

⑤飛び込む前は超怖くても、実際に飛び込んで見ると案外そうでもないことは多い。家のない生活を送ったり、初対面の人間にご飯をご馳走してもらったり、漫画喫茶に宿泊するということのリスクは、体験のしたことのない人から見れば不安にも恐怖にもなる。しかし、実際に体験してしまえば全然どうでもないことの方が多い。

そして私は眠りについた。【3日目】はこちらからご覧ください。

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「縛らないことよ、自分で自分を。わたしはかわいい、わたしはブス。わたしは賢い、わたしはダメ。わたしはモテる、わたしはモテない。あなた、自分をすぐ何かに決めつけようとするでしょ。本当の自分を見つけるのはもっとずっとずっと先の話。今することは、一生懸命迷うことよ」

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坂爪圭吾 KeigoSakatsume/ibaya
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